どよめく神宮 早大・大石にスカウト釘付け「ものが違う」

[ 2010年4月20日 07:05 ]

立大戦の8回から登板した早大・大石達也

 東京六大学野球リーグが開幕した10日、神宮球場をどよめきが覆った。観衆の視線の先にいたのは早大の4年生右腕、大石達也(21)。救援した八回から150キロ台の直球を連発して立大打線をねじ伏せ「仕上がりは今までで一番いい」と自信をのぞかせた。

【大石達也プロフィール


 何といっても最大の魅力は、182センチの上背から投げる最速154キロの真っすぐだ。福岡・福岡大大濠高時代は甲子園と無縁だったが、当時からプロの視線は熱かった。大学に入ると、筋力と体重が増えるのと比例するように球威も増した。今秋に行われるドラフト会議の目玉の一人に対し、オリックスの熊野輝光編成部長補佐は「スピードも馬力もものが違う」とうなる。
 冬場にはフォームの修正に着手した。テークバックの際にひじが体の後ろ側に入る癖を直し、腕の振りがよりスムーズに。「直球も変化球も昨秋より切れがよくなった」と手応えを口にする。シーズン前の米国合宿では、低めでもコースが甘ければ外国人には痛打されると実感。より細かい制球や高低の投げ分けも意識するようになった。
 打撃センスにも非凡なものがあり、昨春は遊撃手で先発したこともある。応武監督の構想には中堅手での起用もあるが、本人は「出るからにはどちらも全力でやるつもり」ときっぱり。3季ぶりの覇権奪回のため、投打でチームを引っ張る。

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2010年4月20日のニュース