梨田監督「本人も僕も凄く悔しい」

[ 2010年1月18日 06:00 ]

会見を開き、報道陣に答える梨田監督

 【小林繁投手コーチ急死】信じられない。信じたくない。日本ハムの梨田監督は午後7時から札幌市内で報道陣に応対。その目はうっすらと赤く充血していた。

 訃報を知ったのは午前11時半頃。「大阪でパーティーをしているときに(マネジメント)会社からメールが届いた。冗談と思ったし、全く別のメールが間違いで送られてきたと思った」。16日に都内で行われた日本ハム本社イベントで対面したばかり。小林コーチの「お先に失礼します」で別れたのが最後となった。

 かけがえのない盟友だった。近鉄時代は小林投手コーチ、真弓打撃コーチ(現阪神監督)で“男前三人衆”と呼ばれ、01年にリーグ制覇。同じマネジメント会社にも所属した。今季は自身初の日本一を成し遂げるため、全幅の信頼を置く小林コーチを2軍から1軍に昇格させた。「小林さんには一目置いていた。投手交代でベンチを立つときに背中を押してくれる人だった」。しかし、9年ぶりに同じベンチで戦う願いはかなわなかった。

 通夜は19日、葬儀・告別式は20日に行われるが、梨田監督は18日から3日間、札幌市内でイベントがあるため、21日に同コーチの自宅がある福井へ向かう予定。後任人事については「福井に行ってちゃんと手を合わせて見送ってから考えたい」としたが、春季キャンプが迫っており、球団では昨季まで1軍コーチを務めた吉井2軍投手コーチの再昇格などを含め、26日のスタッフ会議を前倒しして協議することになる。

 「一緒に胴上げ、日本一を目指そうと思ったが…。本人も僕も凄く悔しい。ほかの人で力を合わせて報いたい」。指揮官が亡き親友に誓ったのは野球での供養だった。

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2010年1月18日のニュース