稲葉孝行200号!ハム2位目前の5連勝

[ 2008年9月28日 06:00 ]

1回1死二塁、稲葉が通算200号となる先制2ランを放ちファンの祝福に応える

 西武優勝の次はし烈なCS進出争いだ。パ・リーグは27日、3位の日本ハムが西武に競り勝って5連勝を飾り、楽天にサヨナラ負けした2位・オリックスに0・5差まで接近。4位のロッテもソフトバンクに勝ったため、2~4位が1差にひしめく大混戦模様となってきた。28日は日本ハムとロッテが直接対決。“熱パ”はまだ終わらない。

 【日本ハム5―4西武】歓声とイナバジャンプでスタンドが揺れた。日本ハムは初回1死二塁、稲葉が甘く入ったスライダーを右翼席上段へ運んだ。今季20号2ランは通算200号。7月15日・楽天戦で達成した1500安打に続く14年目の快挙だ。「札幌ドームで打てたことは素直にうれしい。でも記録よりCS出場の方が大事」。会心の先制弾にベンチ前で花束を掲げた。
 スタンドでは父・昌弘さん(63)、母・貞子さん(70)が観戦。記念球を拾ってくれた少年ファンにサイン入りユニホームを渡して“返還”してもらうと愛知から来た両親へのプレゼントとした。前夜、リーグ制覇した西武ナインがススキノへ繰り出したのに対し、稲葉は自宅でおふくろの味を堪能。普段は「加齢臭が出ないように」と冗談っぽくリストバンドに香水をつける36歳だが、父母の前では「いつまでも子供だから」と甘口のカレーライスをほおばって力を蓄えた。
 それにしても西武の「守乱」に助けられた。同点の7回2死一、三塁で高橋の平凡な二ゴロを片岡がファンブル。さらに許銘傑(シュウ・ミンチェ)の3連続四球で計3点が転がり込んだ。「片岡は分からんが、許の顔は青かったな。お酒は飲んでないはずなんやけど」。“独自情報”を披露する梨田監督もニンマリ。これで今季4度目の5連勝だ。
 28日からのロッテ2連戦に連勝すればCS出場は確定する。「あしたが今年の集大成。もし負けたら“またあした”と言うけれど」。指揮官が球場を離れた約30分後にオリックスがサヨナラ負け。残り3戦全勝なら、オリックスが1敗でもすれば2位になる。CS本拠地開催へ北の大地に追い風が吹いてきた。

 ≪グリン“ボークの悪夢”防いだ≫日本ハム先発のグリンが7回5安打2失点で今季7勝目を挙げた。2回2死一塁ではセットポジションが静止しなかったことでボークを宣告され「どこが悪いんだ」と興奮。しかし前回登板の20日、オリックス戦でもボークから6失点と崩れた反省から、この日は松坂を空振り三振に斬ってみせた。

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2008年9月28日のニュース