唐川 5月13日以来の4勝目

[ 2008年7月3日 19:24 ]

楽天戦に先発したロッテ・唐川

 【ロ3-1楽】ロッテの新人、唐川が7回0/3を1失点で5月13日以来の4勝目を挙げた。打線は1回に根元の適時三塁打などで2点を先制し、5回にも根元の適時打で加点。終盤は小刻みな継投でしのいだ。荻野が10セーブ目。楽天は拙攻が目立った。

 唐川は、たとえ盗塁のリスクがあっても、走者の存在はほぼ無視していた。ロッテの唐川はそれより自らの球質を維持することを重視した。「できないこと(クイック投法)をしても仕方ない。開き直っていこう、と」。4回1死一塁、山崎武に対してもその姿勢を貫いた。

 カウント1―1から里崎が求めた内角直球を、シュート回転させずに投げ込んだ。内角狙いがうかがえる山崎武を伸びのある140キロで差し込み、三ゴロで注文通りの併殺打に仕留めた。三、七回と合わせて計3併殺打。「一つ一つのアウトをしっかり取ろうと思った」。3者凡退はなかったが、勝てなかった時と違って課題のセットポジションでも制球、球威の質が落ちることがなかった。それが8回途中1失点、5月13日以来の4勝目の最大の要因になった。

 2軍では本来の伸びやかなフォームを取り戻すことに時間を割いてきた。クイック投法マスターにきゅうきゅうとするのではなく、原点に返った。今はそれが正解だろう。5日に19歳の誕生日を迎える右腕は「1、2、3勝目より1勝の重み、難しさを知った、その分うれしい」と一つの壁を乗り越えた充実感に浸った。

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2008年7月3日のニュース