6億円の最終兵器 スンヨプ代打の切り札

[ 2008年7月1日 06:00 ]

2軍戦で調子を取り戻しつつある李スンヨプ

李スンヨプ 代打要員で1軍昇格チャンス

 打撃不振で2軍調整中の巨人・李スンヨプ内野手(31)が7月中旬に1軍昇格する可能性が出てきた。チームは貯金1で3位ながら首位・阪神と10ゲーム差。現時点で4人の外国人枠は埋まっているが「アジアの大砲」が戦列復帰すれば、重量打線の最後のピースは埋まる。
 今季は開幕4番も務めながら4月中旬に打撃不振で2軍落ち。そこから年俸6億円の大砲は地道に調整を続け、6月から打撃フォームが安定した。19日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)では2連発するなど最近5試合の2軍戦は打率・500、2本塁打、8打点。本人も「思い切って振れている。完調?うん大丈夫です」と準備が整ったことを明かした。左ひざ痛を抱える小笠原が現在、一塁しか守れないため当面は代打専門となるが、左の代打陣は一気に破壊力を増す。
 もちろん1軍首脳陣も助っ人の上昇気配は把握済み。最近は安定感を欠くグライシンガーは2軍降格危機で、2軍で金刃、木佐貫ら先発陣が調子を上げているだけに外国人枠が空く可能性は十分だ。伊原ヘッドコーチも李スンヨプについて「まだ先の話だけど(外国人枠が空けば)代打の切り札もある」と語った。
 6月中旬に腰痛から高橋由が1軍復帰し、右ふくらはぎ痛で2軍調整中の二岡も復帰は近い。原監督も李スンヨプについて「どこかで決断が必要になる」と語っている。03年韓国でアジア記録の56本塁打を放ち、巨人初年度の06年には41発を放った大砲が、ここ一番での「最終兵器」となる。

 ≪生き残れるかグライ…「常に危機感」≫3日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発予定の巨人・グライシンガーはジャイアンツ球場で投手全体練習に参加。フォームの修正を重視し64球の投球練習を行った。1軍生き残りへ正念場となるが「常に危機感を持っている」と厳しい表情で話した。また練習を見守った香田投手コーチは、上原の今後の起用法について「当分は短いイニングで様子を見る」と7月中は中継ぎで起用する方針を示した。

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2008年7月1日のニュース