ラミレス“神の手届かぬ”バックスクリーン弾 (1/2ページ)

[ 2008年5月8日 19:12 ]

8回、逆転2ランを放ち、一塁を回りガッツポーズのラミレス

 【巨6―5阪】巨人が逆転勝ちで連敗を止めた。2―5の6回にゴンザレスの2点適時打で1点差とし、8回にはラミレスの10号2ランでひっくり返した。前夜“幻の逆転弾”で悔しい思いをしたが、誰にも手を出させないバックスクリーンへ打ち込んだ。山口が2勝目。クルーンは9セーブ目。阪神は4番手の久保田が打たれ、連勝は3でストップ。

 ≪“損した1本”取り戻した≫阪神が逃げ切り態勢に入った8回。巨人無死二塁から、ラミレスが久保田の直球を完ぺきにとらえた打球は、中堅方向へ伸びてバックスクリーン左のカメラマン席に飛び込んだ。ラミレスは打球の行方を確認すると、右手で控えめなガッツポーズをつくって一塁ベースを蹴った。
 前夜は本塁打性の打球が左翼席の阪神ファンに当たり、二塁打と判定された。逆転3ランは幻となり、試合も落とした。この日の一発は、観客のいない所とあって「きのうは1本損したが、その分を取り返せた」と笑顔を振りまいた。
 苦しい試合だった。先発の栂野が3回1失点で降板し、1点を追う7回無死一塁からは前夜に続いて加藤が送りバントに失敗。後続も倒れ、ベンチの雰囲気は重苦しさを増していた。そんなムードを吹き飛ばす一振りを「神様に感謝したい」と謙虚に喜んだ。
 10号はリーグトップ。陽気なパフォーマンスの印象が強いが、ここ一番の集中力はさすが。原監督は「いまのチーム状態では、起死回生の一発だった」と話した。

 ≪「戦いざまが悪い」原監督プンプン≫巨人・原監督は勝利の瞬間こそ笑顔を見せたが、その後はいら立ちを隠さなかった。
 先発の栂野が3回で降板。5回には越智が出した2四球が失点につながるなど2―5と逆転を許した。1点差に迫った7回は、無死一塁から送りバントを決められず無得点。試合内容からすれば、勝てたのが不思議と言ってよかった。
 9日から2位中日と戦う指揮官は「戦いざまが悪い。一人一人が粘り強い勝負をしないと」と厳しい口調だった。

続きを表示

2008年5月8日のニュース