上原まだ勝てず…2軍落ちの可能性も

[ 2008年4月27日 06:00 ]

<阪神・巨人>5回途中、上原は5失点でKOされベンチに戻る

 【巨人2―6阪神】巨人のエースが2軍落ちの危機だ。上原浩治投手(33)が26日、今季5度目の登板となった阪神戦でまたもやKOされた。5回途中、10安打を浴びて5失点の背信投球で開幕から白星なしの4連敗。4連勝中だったチームの勢いも、5割復帰も、3位浮上もすべてぶち壊したエースのローテーションついて原監督は“白紙”を強調。2軍での調整も示唆した。

 視線を中空でさまよわせた。歩み寄った捕手の阿部に上原は力なく言った。
 「フォークが落ちない…」
 5回1死。新井に“決め球”を左翼線二塁打された。まだ1点ビハインドの状況でエースが弱音を吐いた。金本、葛城にも連打を許してわずか78球、4回1/3を5失点でKO。阪神ファンの大歓声を背にベンチへ帰るその姿は痛々しかった。
 自身は開幕から4戦で白星なしもチームは5連勝、5割復帰がかかった大事な一戦。初回からセットポジションで投球。140キロを常時マークするなど白星への思いは強かった。だが1点リードの3回1死から4連打を浴びるなど簡単に逆転を許し、5回も3連打で瞬く間に2失点。21日に「調整はいろいろ考えている」として23日は今季初めて登板間に遠投を行う入団時の調整法も取り入れたが効果はなかった。
 試合後、上原は帰りのバスまで無言を貫いた。どんな不調の時も報道陣に真しに対応してきたエースのショックの大きさはありあり。5試合で0勝4敗、防御率6・75。ここ2試合同様、3回以降に急激に球威が落ちる右腕について原監督は「今後?どうするかは白紙。今は試合が終わったばかりでカッカした状態。しっかりと頭を冷やして、何らかの結論が出るでしょう」と2軍落ちも選択肢にあることをにおわせた。とはいえ、チームは5月3日から9連戦を控える。先発は5人だが、上原が抜ければ最低でも2人を補充しなければならない現状でエースの降格は微妙な状況だ。
 連勝は4で止まり、借金2の現実。「5割はひとつの到達ライン。早めにクリアしたい」。上原に関する質問を早々にシャットアウトした原監督は前向きな言葉で会見を締めた。

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2008年4月27日のニュース