“職人”福留 好調支えるマイはかり

[ 2008年4月18日 06:00 ]

<カブス・レッズ>5回無死一塁 右前にこの日2本目の安打を放つ福留

 【カブス12―3レッズ】メジャー13試合目で初めて訪れた満塁での打席。初回1死。シカゴの総立ちのファンに迎えられたカブス・福留はフルカウントから、甘く入ったチェンジアップをとらえた。右翼線へ先制二塁打。2者を迎え入れると両手の人さし指を立てて大歓声に応えた。

 「満塁で歩かせたくないでしょうから、少し甘くなるかなという気持ちでは待っていました」。レッズのバッテリーは前日同様、外角一辺倒の配球。カウント1―3から外角いっぱいの直球をファウルした際、バットが折れたが、慌てず取り出した予備のバットで殊勲打を放った。福留のロッカーには“マイはかり”が置いてある。920グラムを基本とするバットの重さを量るためだ。微妙な感覚が命。試合前に感じのいい何本かを取り出し、重さを量り、試合用の3本を選ぶ。予備とはいえ、えりすぐりの優先順位2番目。1本目が折れても落ちついているわけだ。
 得点圏はこれで11打数6安打、打率・545の8打点。無死または1死に限れば6打数5安打で・833という超高率だが「初の満塁?別に…。まあゲッツーさえなければいいと思って」。3回の右前打など3打数2安打2四球2打点。2試合連続今季7度目のマルチ安打で打率は・353に上昇。得点圏打率に加えて12四球、出塁率・476もチームトップだ。
 強風が吹いた試合前。「うわっ、流されてるよお」。横に滑るように飛ぶセスナ機を心配そうに見上げていたが、初めてのメジャーで何事にも流されない背番号1。本拠地リグレー・フィールドでは26打数12安打の・461。声援が大きいわけである。

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2008年4月18日のニュース