元F1王者のニキ・ラウダ氏が死去 70歳 大事故から復活した伝説のドライバー

[ 2019年5月21日 15:21 ]

70歳で死去したラウダ氏(AP)
Photo By AP

 自動車のF1シリーズで過去3回、年間の世界王者に輝いたニキ・ラウダ(オーストリア)が20日に死去。家族がオーストリアの通信社に語ったもので、70歳だった。

 同氏は1975年と1977年にフェラーリ、84年にはマクラーレンでF1のシリーズ王者。1976年のドイツGPではクラッシュ事故に巻き込まれて顔部や手に大やけどを負いながら、大腿部の筋肉よる皮膚移植を受けてわずか6週間で復帰したことで世界の注目を集めた。この年に演じたジェームズ・ハント(1993年に心臓発作で45歳で死去)との優勝争いは2011年に映画化(作品名はラッシュ)。1985年に引退したあとは、航空会社を設立して経営者となった。 

 しかし健康状態は長期にわたって不安定。AP通信によれば、1997年に兄、2005年には恋人から提供された腎臓の移植手術を受けていた。76年のクラッシュ時に有毒ガスを吸い込んだ影響もあって肺の状態もすぐれず、昨年8月には肺の移植手術も受けたほど。今年1月にはインフルエンザに感染して入院していた。

 伝説のドライバーの死にマクラーレンは「チームの全員が深く悲しんでいる。真のレジェンドを失ったことはとてもつらい。しかし我々の心の中と我々の歴史の中で彼は永遠に生き続ける」という追悼のコメントを発表。カーレース界で生きている多くの関係者がその死を悼む1日となった。

続きを表示

この記事のフォト

2019年5月21日のニュース