琢磨 20番手から大逆転今季初V「作戦がうまくいった」

[ 2018年9月4日 05:30 ]

今季初優勝を飾り表彰式で笑顔の佐藤琢磨(オレゴニアン提供・AP)
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 自動車のインディカー・シリーズ第16戦は2日(日本時間3日)、米オレゴン州ポートランドで決勝が行われ、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨(41=ホンダ)が今季初勝利を挙げた。佐藤の優勝は、昨年5月に伝統のインディ500を制して以来、通算3勝目。20番手スタートからの大逆転勝利となった。

 ベテランらしい老かいな戦術で、佐藤がトップでチェッカーフラッグを受けた。20番手スタートから大荒れのレースを制し「今シーズン苦しんでいた中で、終盤に来て勝てたのはうれしい」としてやったりの表情だ。

 スタート直後に5台が絡むクラッシュで、強制的に減速し追い越し禁止となるイエローコーションに。その後も3度イエローが出る大荒れの中、ピットインを極力遅らせる作戦に出た。他の車がピットインする間に徐々にポジションを上げ、最終盤にトップ浮上。最後はハンターレイ(ホンダ)の猛追をわずか0・6秒差で振り切り「レース前に立てた作戦がうまくいった」と喜んだ。

 昨年のインディ500を制したアンドレッティ・オートスポーツから今年新たなチームに移籍も、7月の第11戦で3位に入ったのが最高成績だった。残り2戦でようやく訪れた歓喜の瞬間。「今年は不運もたくさんあったけど、優勝を報告できて本当にうれしい」と感慨深げだった。

 <佐藤の過去のインディカーレースV>

 ☆13年4月21日(第3戦ロングビーチ)4番手スタートからスタート直後に3番手に浮上。23周目に2番手に上がると、31周目にはトップを走行していたフランキッティがピット作業で手間取ったこともあり先頭へ。その後は一度も先頭を譲ることなく優勝した。

 ☆17年5月28日(第101回インディ500)2列目スタートから序盤は先頭集団でレースを進める。残り6周で2番手に浮上すると、次の周の直線で先頭のカストロネベスの真後ろに付き、外から抜いた。残り周回は激しい追い上げを受けながらもしのぎ、約0.2秒差でチェッカーフラッグ。ゴール直後は雄叫びを上げた。

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2018年9月4日のニュース