8月、駆け込み需要で新車販売46・7%増

[ 2010年9月1日 19:02 ]

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が1日発表した8月の国内新車販売台数(軽自動車を除く登録車)は、前年同月比46・7%増の29万789台で、1968年の統計開始以来、8月としては最大の伸び率となった。

 前年実績を上回ったのは13カ月連続。政府のエコカー補助金制度の9月終了が決まっており、駆け込み需要が販売台数を押し上げた。
 ただ補助金終了後、需要の先食いで販売台数が2~3割落ち込むとの見方もある。自動車メーカーは新車の投入などで落ち込みを最小限に抑えたい考えだが、最近の外国為替市場の円高も業績にはマイナスで、逆風が続きそうだ。
 新車販売をブランド別にみると、トヨタ自動車(レクサス除く)が43・3%増の13万92台。ホンダは61・3%増、日産自動車も44・6%増だった。
 全国軽自動車協会連合会が同日公表した8月の軽自動車の新車販売台数は21・7%増の13万4197台と、8カ月連続でプラスとなった。
 自動車メーカーは、エコカー補助金終了後の販売支援を強化。ホンダは10月に小型車「フィット」のハイブリッド車を発売し、日産も主力高級車「フーガ」のハイブリッド車を今秋に投入し、てこ入れする方針だ。ただ「限界を超える円高」(スズキの鈴木修会長)との二重苦で、対応に苦慮している。
 エコカー補助金は予算がなくなれば打ち切りとなるが、9月末の期限を前に財源が底をつきそうだ。交付を担当する次世代自動車振興センターによると、8月31日現在で残りは約479億円。1日に40億円を超える申請が出ることもあり、9月半ばにも打ち切られる可能性がある。

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2010年9月1日のニュース