ボクシング世界初挑戦の西田凌佑 理想は井上尚弥!?「倒すとこは真似できないけど…」
5月4日にエディオンアリーナ大阪第1競技場で行われるIBF世界バンタム級タイトルマッチで世界初挑戦する同級1位・西田凌佑(27=六島)が4月9日、大阪市内の所属ジムで練習を公開した。前日8日に12回のスパーリングを消化したばかりのため、この日はシャドーボクシングなどで動いた。
王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)は2019年5月にバンタム級のワールドボクシングスーパーシリーズ(WBSS)準決勝で井上尚弥(大橋)に2回TKO負けし、IBF王座から陥落。昨年8月に決定戦で同王座に返り咲いた。「(王者に)穴はない。右ストレート、左フックが強いし、スピード、カウンター、テクニックを持っている。どの局面でも(自分を)上回っている」。王者の地力を認めた上で「秘策はあります」と力強く語った。
もちろん詳細を明かせないものの、当日のリングでは今までとは違うスタイルを披露する方針。「強いチャンピオンに挑めるのが楽しみ。自信はあります。スタイルを変えるというより、雑だった部分を丁寧にしたり、今までのものにプラスするイメージ。応援してくれる人たちの期待に応えたい」と笑みをまじえて語った。
近大出身で、プロ転向後は3戦目で世界挑戦経験を持つ大森将平(ウォズ)を破り、4戦目で元世界王者の比嘉大吾(志成)からWBOアジアパシフィック・バンタム級王座を奪うなど“番狂わせ”を起こした。ダウンを奪って流れをつかんだわけではなく、どちらも着実にポイントを重ねた判定勝利だった。
ところが理想の選手は井上尚弥という。「(サウスポーの自分とは違い、井上尚弥は)オーソドックスですけど、ああいうボクシングがしたいなと思う。一発(で倒すの)は無理ですけど。接近戦でも相手のパンチを芯でもらわないとか、崩れないところ。結構(動画を)見ます。倒すところは真似できないけど」。もちろん王者ロドリゲスが井上尚弥に敗れた試合もチェックし「引き際のフックとか当たるタイミングは参考になりました」。主導権を握るためのヒントを得た様子だ。
3月27日に第1子となる長女、莉奈ちゃんが生まれた。「家に帰ったら本当にいやされます。“負けられない”と思う」。愛娘に勇姿を見せるためにも必勝を期す。
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