フジタ“Jr”ハヤト 復帰戦でいきなりタイトル挑戦!「帰ってきた姿を見せて最後に俺がベルトを…」
7月1日にがんとの闘病を乗り越えて約5年ぶりに本格復帰するフジタ“Jr”ハヤト(35=みちのくプロレス)がスポニチアネックスのインタビューに応じた。復帰戦をタイトルマッチにした理由や王者に印象について語った。2回にわたり連載する今回が2回目。
――5月8日の岩手大会にサプライズ登場して東北ジュニアヘビー級王者のMUSASHI選手に挑戦表明しました。リングに立った時はどんなことを感じましたか?
「俺の入場曲が鳴って、声を出してはいけない空気感の中でファンの人たちは思わず声が出ちゃってましたね(笑い)。入場曲が鳴って“うわぁ!マジ!?”っていうのはプロレス業界の独特なものだし、俺がファンの時も経験したことあったからそれが伝わった時は嬉しかったですね。あとリングに上がった時にプロレスラーのフジタ“Jr”ハヤトに戻れたことを感じましたね」
――MUSASHI選手はハヤト選手が欠場中に頭角を現して、みちのくプロレスのトップ選手になりました。どんな印象を持っていますか?
「特にない。頑張ってるとは思うし、強くなったと思います。“お前がいない間に俺はやってきた”みたいに言ってるけど、そりゃそうだしそうじゃないと困るね。アイツは俺が上から目線でムカつくみたいに言ってるけど、元はアイツがチャンピオンの時に俺を勝手に上にして“ハヤトを倒さないといけない”みたいなことをファンの前でさんざん言ってたのに、今さら上から目線がむかつくとか何言ってんの?って感じだから何にも思ってないです」
――ただの後輩レスラーの1人という印象なんですね。
「たまたま俺が復帰するタイミングでみちのくで一番強いと言われてるのがアイツなだけです。まぁ俺が言ったことにアンサーしてくれるだけまだマシになったって感じですね」
――復帰戦がいきなりタイトルマッチで不安などはありますか?
「復帰戦がタイトルマッチでちゃんと動けるかも含めて不安だらけです。だけど俺が俺のファンだったらお帰り感満載の6人タッグマッチとか見たくない。俺の試合の後に誰かの試合があるのは考えられなかったし、出来る事なら俺がこの大会の最後に入場したい気持ちがあるぐらいです」
――復帰戦でタイトルマッチを戦うこと以外は考えられなかったんですね。
「体調面で長期欠場して復帰戦がタイトルマッチって今までいないですよね。そういう意味も含めて“俺もってるな”と思いますよね(笑い)」
――復帰戦が決まってからどんな練習をしていますか?
「打撃面でいえばオーソドックスからサウスポーに構えが変わりました。今年でキャリア18年を迎えるんですけど子供の時から構えは変わらずにやってきた中で今回、初心者の練習みたいなところからサウスポーの練習を始めました。動きながらオーソドックスにならないように練習して今やっと体に馴染みつつあるけど試合になったらどうなるかわからないです。受け身に関してはここから感覚を戻していければと思っています。基本的には打撃と寝技などを基本から始めた感じですね」
――欠場前と比べたら戦い方も変わるんですね。
「そうですね。練習でも熱が入ってくるとサウスポーではなくなってしまいます。でも俺は奇跡的にレスリングをやってた時に打撃でいうサウスポーが右構えだったので何とかなってるところもあります。打撃で攻めたい時に右利きだからどうしてもオーソドックスになってしまうことがあって、左に力が入らない時もあるからそこは大変な部分ですね」
――長年、当たり前だったもの一から直すのは大変ですね。
「この年になってやり直すとは思ってなかったですからね。でも新しい発見もあったりして格闘技が改めて好きだと感じますね。たぶん以前と比べて今の俺の方が強いね。マジで誰と戦っても負ける気がしない」
――サウスポーに変わって蹴る方向の違いなどは気にならないですか?
「全然気にならないです。今の方が自信もありますし、数発なら右でも蹴れるけど左の蹴りに自信を持てば試合中の引き出しも多くなります。対戦相手の方が警戒することが増えて大変だと思いますよ」
――5年ぶりの本格復帰戦でどんな試合を見せたいですか?
「ハヤト感満載の試合ですね。相手は腰や足を狙ってくるでしょうけどそれで全然良いです。相手はこの試合が俺の最後の試合になるみたいに言ってるけどマジでそうしてくれてもいいと思います。その代わりにこっちも潰す気でいくし、どうなっても知らないよって感じですね。俺の首を取る勢いで来てほしいけど多分それは無理だと思うからその辺の良さも俺が出してあげないといけないのかなと思います。興行とすればしっかりとハヤトが帰ってきた姿を見せて最後に俺がベルトを持っていればいいかなと思うよね」
――ファンの人たちにはどんなことを感じてほしいですか?
「声が出せる状態になってるかわからないですけど、きっと気づいたら自然と声が出ちゃってる試合になると思います。それで“ハヤト復帰おめでとう。コロナ感染者も出なかったのもよかったね。プロレスでも声出して大丈夫じゃん”ってなるようにしようと思います」
――最後にファンたちにメッセージをお願いします。
「とりあえず5年間お待たせしました。5年という時間は凄く長い時間だったけどあっという間でした。“無理だな”と思ったことは何度もあったけど好きなことをやってれば乗り越えられるし、こんな俺でも出来るんで俺のことを知っている人たちや応援してくれている人の中で何かに悩んでるなら“俺でも出来るよ”ってことを伝えるために試合をするので見に来てほしいです。見に来れない人は無理せずに映像で楽しんでもらえればと思います。これで終わるつもりもないし、次は東北のどこになるかわからないですけど試合したいとは思っているので来れる日に来てください」(終わり)
《フジタ“Jr”ハヤト本格復帰戦》ハヤトは7月1日のみちのくプロレス後楽園ホール大会で約5年ぶりに本格復帰。復帰戦はメインイベントで東北ジュニアヘビー級王者のMUSASHIにいきなり挑戦する。王者奪取となれば12年6月以来となる10年ぶりの東北ジュニア王座戴冠となる。▽7月1日後楽園ホール大会チケット情報。特別リングサイド7000円、リングサイド6000円、指定席A5000円、指定席B席4500円。チケット問い合わせメールアドレス=godbless_staff_hytkid_crew@yahoo.co.jp。みちのくプロレスHP=http://www.michipro.jp/
◆フジタ“Jr”ハヤト(ふじた“じゅにあ”はやと)1986年(昭61)9月20日生まれ、東京都出身の35歳。2004年12月、中嶋勝彦戦でプロレスラーデビュー。08年12月東北ジュニアヘビー級王座を初戴冠。その後、新日本プロレス、プロレスリングZERO1などにも参戦。17年4月に左膝外側側副靭(じん)帯完全断裂、左膝内側側副靭帯部分断裂で長期欠場。18年11月に脊髄腫瘍髄内腫瘍上衣腫によるがんであることを公表。19年12月に約3年ぶりとなる1試合限定の復帰戦を戦った。7月1日のみちのくプロレス後楽園大会で約5年ぶりとなる本格復帰戦で東北ジュニア王者のMUSASHIにいきなり挑戦する。
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