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尚弥 年末V4戦へ「ハングリーにいこう」ロマゴン視察で刺激

[ 2016年9月28日 05:30 ]

井上真吾トレーナー(左)の持つミットにパンチを叩き込む井上尚弥

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23=大橋)が27日、年末予定の4度目の防衛戦へ向け横浜市内でジムワークを再開した。今月4日のV3戦後に渡米し、ローマン・ゴンサレス(29=ニカラグア、帝拳)がWBC世界同級王座を獲得して4階級制覇を達成した試合を視察。刺激を受け、来年末の“ロマゴン”との統一戦をにらんで普段から体重を制限する減量方法に着手した。

 プロ転向後最も長い3週間の休養明けにもかかわらず、ミット打ちを行う井上尚の顔は引き締まっていた。ゴンサレスがクアドラスを破った一戦をリングサイドで観戦。ゴンサレスのプレスのかけ方、強打をかわすクアドラスの技術に目を見張ったが「一番はロマゴンのハングリー精神。絶対に負けないという気持ちを感じた」と明かした。

 「自分も私生活からハングリーにいこうと。家にいる時からボクシングのことを考えて」。帰国後すぐにロードワークを開始し、節制にも取り組み始めた。「ポッチャリしてないでしょ?(リミットから)5キロ以内に抑えているんで」。これまで普段の体重は60キロ前後で、スーパーフライ級のリミット52・1キロまで約8キロの減量を必要としていた。しかし、今後は57~58キロを維持し、練習後にリミットまで5キロを切る状態を続けるという。

 全ては「来年末になっても減量苦にならないように。大一番で実力が出せないのは嫌なんで」。ゴンサレスはクアドラスと再戦の可能性が高く、井上尚が挑むとすれば来年末が現実的。体の成長からバンタム級転向も視野に入れる中、食事量を減らし、炭水化物や外食を避けてウエートコントロールに努める覚悟だ。

 井上陣営が統一戦を希望していたWBA王者コンセプシオン(パナマ)は11月に英国での試合が決まり、V4戦の相手は未定だが、「まずはベストコンディションをつくること。12月は自分が納得いく試合がしたい」。ハングリーな王者は己を高めることに集中する。

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2016年9月28日のニュース