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暫定王者・高山 正規王者に判定負けに涙「何やってんだろ、俺」

[ 2016年7月25日 22:02 ]

無念の王座陥落となった高山

 ボクシングの東洋太平洋ウエルター級王座統一12回戦は25日、東京・後楽園ホールで行われ、暫定王者・高山樹延(30=角海老宝石)は1―2の判定で正規王者ジャック・ブルベイカー(24=オーストラリア)に敗れ、今年2月に獲得したベルトを手放した。5年ぶりの敗戦を喫した高山の戦績は26戦24勝(8KO)2敗、王座統一に成功し、2度目の防衛となったブルベイカーは13戦11勝(5KO)1敗1分け。

 試合は序盤からブルベイカーがオープンブロー気味の右フックを打ち込んでから手数をまとめ、高山がパワーパンチで反撃する展開。2回にバッティングで右目上をカットした高山は7回に右フックで相手をぐらつかせるなどペースをつかみかけたものの、9回以降は手数が減って失速。10回にはコーナーに詰まってメッタ打ちにされ、あわやTKO負けかと思われた。しかし11回、起死回生の右アッパーで相手がダウン。場内は逆転KOを狙い大歓声に包まれたが、試合をひっくり返す力は残っていなかった。採点は116―111と115―112で2者がブルベイカーを、1者は115―113で高山を支持した。

 控室で高山は「負ける時ってこんな感じ。あれよあれよという間に終わっちゃった」とつぶやき、「(ポイントを)取られているのは分かっていたけど…ひどいボクシングをしてしまった。ボディーを嫌がっているのは分かっていたのに、打ちに行った時に余計にパンチをもらって、自分がどんどんペースダウンした」と振り返った。右のオープンブローは見えていたそうだが「ずっと殴られ続けると集中力が切らされる。リターンも出なくなった」と肩を落とし、「負けちゃった。ついに。何やってんだろ、俺」と話して涙をこぼした。

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2016年7月25日のニュース