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八重樫 日本人初4階級制覇目指す まず3階級で興毅&一翔に並ぶ

[ 2015年12月28日 05:30 ]

フォトセッションでポーズをとる八重樫(左)とメンドサ

プロボクシングIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦 王者ハビエル・メンドサ―八重樫東

(12月29日 東京・有明コロシアム)
 ダブル世界戦の調印式が都内で行われ、3階級制覇に再挑戦する元2階級制覇の八重樫東は、勝利すれば次戦にも日本人初の4階級制覇を目指す方針であることが分かった。昨年12月にライトフライ級で3階級制覇に失敗してから1年ぶりに迎える大一番に向け、フィジカルトレーナーを代えて肉体改造に取り組むなど万全の態勢。亀田興毅、井岡一翔に続く快挙を成し遂げ、もう一段高いステージへと駆け上がる。

 青いグローブに右手をはめた八重樫は、闘志を呼び起こすように拳を叩いた。1年ぶりに迎える世界挑戦。王者メンドサから「勝つと言うのであれば、死ぬ覚悟で戦ってほしい」と挑発されると、元2階級制覇王者は「気持ちのぶつかり合いのような試合になる。練習でやってきたことを、しっかり出したい」と意気込みを示した。

 昨年12月、階級を1つ下げたライトフライ級での世界挑戦は試合決定から2カ月しか調整期間がなく、コンディション不良でKO負け。所属ジムの大橋会長は再びフライ級で挑戦させる計画を進めていたが、今年7月のグアム合宿で自ら「去年ふがいない負け方した。もう一度ライトフライでやらせてほしい」と直訴。フィジカルトレーナーも代えて肉体を改造し、前回の2倍以上に当たる準備期間で武器である下半身のバネも復活した。

 4団体のライトフライ級王座は、WBCが木村悠、WBAは田口良一がベルトを持つ。八重樫が勝てば、日本人同士の団体統一戦が期待されるが、大橋会長は「勝ったら、前人未到の4階級制覇」ときっぱり。フライ級から1階級落として臨む“逆3階級制覇”の挑戦では体重的な心配もある。それだけに勝利しても、ベルトを返上し、2階級上のスーパーフライ級で4階級制覇を目指す構想を描いている。

 元3階級制覇王者の亀田興毅氏が失敗した日本初の領域へ向かうビッグチャンス。その前にはKO率70%のメキシカンが立ちはだかる。突出したパンチ力こそないものの、手数で相手を畳み掛ける試合巧者。集中力を高める八重樫は「また大きな舞台に戻ってこられた。悔いなく、懸命に戦う」と全てをこの一戦で出し切ることを約束した。

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2015年12月28日のニュース