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井上“井岡超え”最速2階級制覇だ!11度防衛中ナルバエスに挑戦

[ 2014年11月7日 05:30 ]

ライトフライ級を返上しスーパーフライ級に挑戦する兄・井上尚弥(左)と同日に試合を行う弟・拓真

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ 王者オマール・ナルバエス―挑戦者・井上尚弥

(12月30日 東京体育館)
 ボクシングの大橋ジムは6日、WBC世界ライトフライ級王者の井上尚弥(21=大橋)が同王座を返上し、2階級上のWBO世界スーパーフライ級王者のオマール・ナルバエス(39=アルゼンチン)に挑戦すると発表した。12月30日に東京体育館で行われる。ナルバエスは世界王座計27度防衛の強敵だが、減量苦から解放される怪物は日本人最速8戦目での2階級制覇を狙う。

 相手が強ければ強いほど、この男の戦意は高まる。複数のフライ級王者などの候補の中から、自ら対戦を熱望したのがスーパーフライ級最強王者のナルバエス。横浜市内で会見した井上は「挑むなら強い王者がいい。こんな世界的な強豪と戦えるなんて、うれしい」と目を輝かせた。

 サウスポーのナルバエスはアマ時代には96年アトランタ、00年シドニー両五輪に出場。WBO世界フライ級王座を16度防衛、現在保持する同スーパーフライ級王座を11度防衛中だ。唯一の黒星は11年10月に元世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)に判定で喫したもの。井上にとってはキャリア最強の相手となるが「KOするつもりで行く」と強気だ。

 新たな日本記録への挑戦になる。井上はこれまで4戦目で日本王座、5戦目で東洋太平洋王座をそれぞれ最速タイ(その後、東洋太平洋は田中恒成が4戦目で更新)で獲得し、世界のベルトは最速6戦目で手に入れた。今回8戦目で2階級制覇に成功すれば、井岡一翔の11戦目を大幅に更新する最速記録。「凄い記録だと思う。必ず勝って2階級制覇したい」と貪欲だ。

 ライトフライ級(48・9キロ)からフライ級(50・8キロ)を飛ばしてスーパーフライ級(52・1キロ)に上げることで、約10キロの過酷な減量から一気に解放されるメリットは大きい。「これまでは試合前の練習はヘロヘロだったけれど、最後まで追い込める。一番力が発揮できる適正階級だと思う」。今後は同階級をベースに戦っていく意向だ。以前から具志堅用高の日本人最多13度防衛の記録更新を最大の目標に掲げていたが「ここから具志堅さんの記録を狙えるかもしれない」。日本人最速の2階級制覇となれば、それが新たな記録の出発点だ。

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