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山中 虎になる!阪神戦で先制パンチの大切さ痛感「初回が大事」

[ 2014年10月20日 05:30 ]

スリヤン(左)とポーズをとる山中

プロボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 王者・山中慎介―同級1位スリヤン・ソールンビサイ

(10月22日 代々木第2体育館)
 予備検診が19日、都内で行われ、7度目の防衛戦となる王者の山中慎介は挑戦者のスリヤンより身長で10センチ、リーチで13センチ上回った。具志堅用高に並ぶ日本記録6連続KO防衛を狙う山中は体格面のアドバンテージを生かして先手必勝を誓った。

 挑戦者と初めて顔を合わせ、相手の肉体もチェックした山中は「ビデオで見た印象と変わらない。身長も想定した通り。少し顔が大きいかな」と冗談も交える余裕を見せた。自身の方が身長は10センチ高く、リーチは13センチも長かったが、体格面で有利なことは以前から分かっていたこと。他の項目でも驚くような数字はなかった。

 前夜は戦いのヒントをつかんだ。中学まで野球少年だった王者は、阪神が日本シリーズ出場を決めたクライマックスシリーズ・ファイナルステージを自宅でテレビ観戦。滋賀県出身で、6月には甲子園で始球式にも登板した大の虎ファンは「(先制した)1回の4点が大きかった」と振り返った。あらためて感じたのは先手を取ることの大切さ。最初で優位に立てば、その後も落ち着いて試合を進められる。王者は体格面で劣る挑戦者について「向かってこないと勝てない」と序盤から距離を詰めて攻めてくると見ている。そうなれば、逆に「神の左」と呼ばれる強烈な左ストレートも当たりやすい距離になり「チャンスですね」とニヤリ。相手の出ばなをくじいて、その後のKOチャンスをうかがう構えだ。

 スリヤンは過去5敗しているが、KO負けはない。12年3月に佐藤洋太(協栄)に判定負けして、WBC世界スーパーフライ級王座から陥落後は17連勝とハイペースで試合をこなして調子もいい。今回はWBA世界ライトフライ級王者だった具志堅用高に並ぶ日本記録の6連続KO防衛が懸かるが、決してKOしやすい相手ではない。王者は「初回が大事になる」と言い聞かせた。

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