八重樫“ロマゴン対策”首回り2センチ増「いい風が吹いている」
WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦 王者・八重樫東(31、大橋)―同級1位ローマン・ゴンサレス(27=ニカラグア、帝拳)
(9月5日 代々木第2体育館)
ダブル世界戦の予備検診が都内で行われ、WBC世界フライ級王者の八重樫東は首回りが4月の前戦より2センチ増の39センチとなり、“ロマゴン対策”で取り組んできた筋力トレーニングの成果を数値で示した。
今回勝つためには、打ち合って“怪物”ゴンサレスの強打を顔に浴びることも覚悟している。そのダメージを最小限に抑えるため首周辺を強化してきただけに「数字に出るとうれしい。いい風が吹いてますね」とニヤリ。また、相手との比較では首回りで3センチ、胸囲で5センチ上回り「そこで勝てないと、どこで勝つんだということ」。武器となるフィジカル面の強さに自信を深めた。
この日が試合前初めての顔合わせだったが、両陣営が火花を散らすことはなかった。ゴンサレスは会場に入って来るなり、八重樫に握手を求め「アミーゴ(スペイン語で友人)」と叫んで友好ムードを演出。ビッグマッチを目前にして緊張感を高めていた王者は「紳士で優しい人ですね」とやや拍子抜けだった。下馬評では39戦全勝の挑戦者が有利との声が多いが、大橋秀行会長は「嵐の前の静けさですね」と意味深にほほ笑み、八重樫勝利の波乱劇に自信をのぞかせた。
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