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「怪獣王子」佐竹雅昭氏 参院選奮闘中 信条は「頭を下げて礼をする」

[ 2013年6月29日 06:00 ]

23日に行われた自民党の参院選総決起大会に出席した佐竹雅昭氏

 元格闘家たちの戦いのゴングが鳴った!第23回参院選(7月4日公示、21日投開票)で、元プロレスラーのアントニオ猪木氏(70)が日本維新の会から、「K―1」で活躍した元格闘家の佐竹雅昭氏(47)が自民党から出馬する。ファイトスタイルは対照的。猪木氏は「上から」、佐竹氏は「下から」の戦いで、政界のタイトルマッチを制す。

 「押忍(おす)!よろしくお願いします!」

 23日、さいたま市で行われた自民党の参院選総決起大会。全国比例の公認候補者に交じり、ひときわ大きな佐竹氏が背中を丸め、支援者らにあいさつする姿があった。

 K―1の草創期、屈強な外国人格闘家とわたり合い、人気をけん引した「怪獣王子」。初めて上がる政治という名のマットでは、相手を威圧する往年の迫力は影を潜める。信条は「頭を下げて礼をする」の精神だ。

 2002年に引退後、漫画やゲームなどの趣味を生かしたタレント活動や道場経営などマルチに活動。07年には人材育成塾を立ち上げた。

 「格闘技で日本一になったから何なんだ。金より友達、円より縁。いろんな経験を通じて、人との会話が大切なんだと実感してます」と話す佐竹氏。遊説中、カードゲームの大会に並ぶ人の列を見ると「おっ、レアカード狙い?」などと声を掛ける。有権者は、おしなべて「意外に気さくなんだね」と驚きを見せる。

 「格闘家としての僕というよりは、その後に培ったものを見てもらいたい」。体力を生かし、全国を駆け回る日々だ。

 引退から10年。特に女性の有権者で佐竹氏を知る人は、意外なほど少ない。しかし“真心に勝る知名度なし”とばかり、ひたすら対等の目線で対話する姿は、選挙戦としては異質ですらある。

 数々の強敵を葬った得意のローキックばりの“下から”攻撃。有権者のハートをKOすることはできるか。

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2013年6月29日のニュース