“ミレニアム世代の飛ばし屋”新村駿が暫定首位発進 QTランク288位から下克上Vへ意気込む

[ 2024年5月16日 14:47 ]

男子ゴルフツアー 関西オープン第1日 ( 2024年5月16日    滋賀県・名神八日市CC=6869ヤード、パー70 )

<関西オープン第1日>10番、セカンドショットを放つ新村駿(撮影・井垣 忠夫)
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 “ミレニアム世代”の新村駿(23=フリー)が1イーグル、6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの66をマークし暫定首位発進を決めた。

 男子ゴルフの将来を担う“ミレニアム世代”に、また新たな才能が現れた。新村は、1Wの平均飛距離はキャリーで300ヤードを超す飛ばし屋。学生時代から切磋琢磨してきた、同期の蝉川泰果も飛ばし屋として名を馳せるが「セミには勝ちますよ」とにやりと笑う。

 この日は10、11番で連続バーディーと幸先よくスタート。距離の短い、16番パー4ではグリーン左のバンカーからチップインイーグルを奪うなど、前半スコアを6つ伸ばし一気にリーダーボードを駆け上がった。

 片山晋呉、桂川有人ら数々のトッププロを輩出している日大ゴルフ部出身。22年12月にプロ転向したが、ルーキーイヤーは腰椎分離症を患い主戦場としていた下部ツアーで思うような結果を残せなかった。

 「今まで本当に1年目が悪いんですよ。自分のこういうのはルーティンだと思って、悪いことは振り切っちゃおうと思って」。

 学生時代も中学、高校、大学に進学した直後の1年目は不振に陥った。大学1年生の時はパー3のティーショットでシャンクに悩まされ、「(スコア)90近くも打ちました。本当にゴルフを辞めたかった」と当時を振り返る。それでもゴルフと向き合い続け、コロナ禍だった大学生時代は練習場に1日8時間こもりゴルフ漬けの日々を送った。

 今大会がプロ4戦目。推薦で出場した、前週のバイ・ザ・プレーヤーズで4位に入り、今週の出場権を手にした。今季欧州ツアーで優勝を飾った、中島啓太と同じ00年度生まれの男子版ミレニアム世代。いずれは海外ツアー参戦を視野に入れており、「刺激もそうですけど、いい道を見せてくれている。自分としてはPGAツアーに憧れがあるので、タイガー・ウッズが選手でいるうちに一緒に回りたい」と目を輝かせる。

 今季のQTランクは288位と自力でツアーに出場することはほぼ不可能。しかし、今大会でトップ10入りを果たせば、次週ミズノオープンの出場権を獲得できる。ミズノオープンの上位3人には全英オープンの出場権が与えられるため、「僕の今週の目標は来週に繋ぐこと。(全英OP出場権を獲得できるのは)キターって感じですね。自分としてもサクセスストーリーでいけたらいいなと思えているので」と夢の米ツアー出場を思い描く。最高のスタートを決めた期待の新星は、サクセスストーリ実現に向けて突き進む。

 ◇新村 駿(にいむら・しゅん)2000年9月11日生まれ、長野県出身の23歳。幼少時は極真空手を習っており、全国大会で3度優勝を果たした。石川遼に憧れ、5歳でゴルフを始める。日大ゴルフ部を経て、22年12月にプロ転向。今季QTランクは288位でツアー、下部ツアーには自力出場はほぼ不可能。同世代は中島啓太、蝉川泰果、平田憲聖ら。1メートル77、80キロ。

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