新十両・欧勝海 同郷の先輩・大の里に「まずは追いつきたい」幕内での対戦が目標

[ 2023年11月29日 17:34 ]

新十両昇進を決め、師匠の鳴戸親方(右)と握手する欧勝海(撮影・前川 晋作)
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 日本相撲協会は29日、福岡国際センターで初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、欧勝海(22=鳴戸部屋)と尊富士(24=伊勢ケ浜部屋)の新十両昇進を発表した。欧勝海はこの日、福岡国際センターで会見を行った。

 入門から3年半で関取の座を射止めた欧勝海は「素直にうれしい」と喜びを表した。初土俵から1年半で幕下上位まで番付を上げたが、左肩関節唇のケガで休場が続いて一時は序二段まで番付を下げたことも。「肩のケガで休場した時は苦しかったですね」と振り返り、ここまでの道のりを「長いようで短い感じ」と表現した。

 自己最高位の西幕下2枚目で迎えた九州場所は2連敗スタート。「師匠から“自信を持っていけ”と言われて気持ちを切り替えることができた」とそこから白星を重ね、3勝3敗で迎えた12日目は十両・千代栄を破った。その時、土俵下で審判を務めていたのは師匠の鳴戸親方(元大関・琴欧洲)。この日会見に同席した師匠は「信じるしかなかった。勝ち越した時は私の方がドキドキしていました」と振り返り、欧勝馬以来2人目となる弟子の関取誕生を喜んだ。

 欧勝海は石川県津幡町出身で、幼なじみの中村泰輝(現十両・大の里)に誘われて同じ新潟・海洋高に進学。「アマチュアの時から尊敬していて、プロでも周りと力が違うのでお手本にしている」と同郷の1学年先輩に憧れている。大の里は来場所の新入幕が確実な状況。高校を卒業後に角界入りした自身の方が入門は3年早いが、幕下10枚目格付け出しから入った元アマチュア横綱に番付は一気に抜かれた。「差をつけられているので、まずは追いつきたいですね」。さらに「いずれかは幕内で。正々堂々といきたい」と対戦できる日を夢見た。

 ◇欧勝海 成矢(おうしょううみ・せいや)本名=深沢成矢。2001年(平13)5月12日生まれ、石川県津幡町出身の22歳。津幡町少年相撲教室で小1から相撲を始め、津幡南中3年時に全国都道府県中学生大会で団体戦優勝、全中で団体戦準優勝。新潟・海洋高2年時に全国選抜十和田大会個人戦8強。3年時に全国選抜十和田大会団体戦準優勝。鳴戸部屋に入門し、20年春場所で初土俵。1メートル83、135キロ。

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