「ハイボールは太らない」は嘘?焼酎とどっちが太るのか[管理栄養士監修]

[ 2023年10月18日 09:00 ]

「ハイボールは太らない」という噂を聞いたことがありますが、これって本当なのでしょうか? 管理栄養士さんにハイボールは太らないのか聞きました。

焼酎とどっちが太るのか、ハイボールの他に太りにくいお酒は何なのかなども。ダイエット中でもお酒を楽しみたい方は必見です。

「ハイボールは太らない」は嘘? 本当?

「ハイボールは太らない」とは言い切れませんが、ビールや日本酒などの他のお酒に比べると「太りにくい」というのは本当です。

ハイボールが太らない理由

ハイボールが太りにくいのは、材料となるウイスキーに糖質が含まれないからです。

ウイスキー

ビールや日本酒などのお酒は、糖質を含みます。そのため、飲みすぎると体脂肪として蓄えられてしまいます。最近ではダイエットの一環として「糖質オフ」を意識する方が増えているのもあり、糖質を含まないハイボールが選ばれる場面が増えているようです。

必ずしも「太らない」わけではない!

糖質がないとは言え、アルコール自体にカロリーが含まれるため、当然ハイボールにもカロリーが含まれます。ハイボールジョッキ1杯(ウイスキー37.5ml)では88kcalほどです。

アルコールは1gあたり約7kcalですが「エンプティ―カロリー」と言われ、カロリーの心配がないと言われることもあります。しかし、アルコールは代謝される際に体脂肪になりやすいことが知られているため、「全く太らないわけではない」ことを覚えておきましょう。

ハイボールを飲んで太った……なぜ?

ハイボールを飲んで太ってしまった場合、
・飲みすぎている
・ジンジャーエールやコーラなどで割っている
・高カロリーなおつまみを食べすぎている
などのことが原因として考えられます。

太らないお酒の飲み方のポイント

ポイント① 適量を心がける

ダイエット中でもお酒を楽しむなら、まずは適量を心がけるようにしましょう。

先述した通り、ハイボールの適量は300mlほどが目安です。適量の範囲であれば、カロリーの摂りすぎの心配が少なくなります。

ポイント② ヘルシーなおつまみを選ぶ

おつまみは、あっさりしたものや野菜を中心にすると、カロリーを控えられるのでダイエット中でも安心です。

肉なら脂質の少ない鶏ささみや鶏むね肉を使った料理、魚ならシンプルな刺身がヘルシーでおすすめです。野菜たっぷりのサラダや和え物なども選ぶと良いでしょう。

ハイボールは何杯までなら太らない?

ハイボールは、グラス2杯分(300ml)、または350ml缶1缶程度が目安となります。

ハイボール適量

ハイボールはアルコール飲料であるため、適量の範囲内に収めることが大切です。お酒の適量は「アルコール換算で約20g」が目安とされており、ウイスキーでは60mlにあたる量です。これをハイボールに換算すると、ジョッキ2杯分(300ml)または350ml缶1缶ほどが目安となります。

毎日ハイボールを飲むと太る?

おつまみや他の食事のカロリーを控えた上で、適量のハイボールを毎日飲む分には太る心配は低いと考えられます。

ただし、ハイボールをたくさん飲んで、おつまみも食事もたっぷり食べる……といった生活を毎日続けていると、太る可能性が高いです。太りたくないのなら、飲酒量・おつまみの内容・他の食事の内容に気を付けましょう。

ハイボールと焼酎、どっちが太る?

カロリーだけに注目すると、焼酎の方が高カロリーのため、ハイボールの方が太りにくいと言えます。

▼カロリー比較(100ml)

ハイボール
(ウイスキー25g)
59kcal
焼酎水割り
(焼酎60ml)
86kcal

ただし、焼酎は少量をゆっくり楽しむ方が多い一方で、ハイボールはゴクゴクと飲む方が多いのではないでしょうか。そのため、つい飲みすぎてしまうともちろん太ってしまいます。また炭酸は、食欲を促す作用もあるため、おつまみを食べすぎてしまうかもしれません。

太るかどうか気になる場合は、カロリーだけでなく、飲む量やおつまみの内容に注意して、お酒を選ぶと良いでしょう。

ハイボールはなぜ低カロリーなの?

「ハイボールは低カロリー」と言われることがありますが、実は低カロリーではありません

同じ量だと、ビールの方が低カロリーなのです。(意外ですよね!)

▼カロリー比較(100ml)

ハイボール
(ウイスキー25g)
59kcal
ビール 39kcal

お酒のカロリーは、主にアルコール分に関係します。つまり、度数が高いとその分カロリーも高くなります。ハイボールの材料となるウイスキーは、アルコール度数が高く、100mlで234kcalもあり、低カロリーとは言えません。

太らないお酒の種類

バー お酒

ハイボールの材料となるウイスキー以外にも、

  • 焼酎(芋や麦など原料は問わず)
  • ブランデー
  • ウォッカ
  • ジン
  • ラム
  • テキーラ

などは糖質を含みません。糖質を控えたい場合は、これらのお酒を選ぶと良いでしょう。ただし、アルコール度数が高い分カロリーも高くなるため、飲みすぎには要注意です。

100人に聞く!ダイエット中に飲むお酒は何?

お酒好きな男女100人に、ダイエット中で太りたくない時は何を飲むのか聞いてみました。一部の意見を抜粋してご紹介します。(2023/11/21調査)

糖質オフ飲料

  • 罪悪感がなく飲めるので、糖質オフのものを飲みます(50代 女性)
  • 糖質オフのビール。糖質をなるべく摂りたくないから(40代 女性)

焼酎・サワー系

  • 無糖のレモンサワー。太らなさそうだから(30代 男性)
  • 焼酎 太りにくいと聞いたから(50代 男性)

ハイボール

  • 糖質があまりないからハイボールを飲んでいます(40代 女性)
  • 1杯目はビールにして、それ以降はハイボールを飲む(20代 女性)

好きなものを飲む

  • ストレス溜めないように好きなの飲む(50代 女性)
  • たくさん飲まず一杯だけにするから、好き白ワインを(40代 女性)
  • ビール。ストレスも良くないのでいつものビールを飲みます(50代 男性)
▼参考
アルコールのエネルギー(カロリー) - e-ヘルスネット(厚生労働省)
健康日本21(第二次)におけるアルコール対策 - e-ヘルスネット(厚生労働省)
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 – 文部科学省
栄養成分一覧(ウイスキー・ブランデー) - サントリーホールディングス

監修者プロフィール

管理栄養士
広田千尋(ひろた・ちひろ)

管理栄養士 広田千尋(ひろた・ちひろ)

病院、保育園、保健センターなどで13年間勤務。生活習慣病の方への栄養相談や、高齢者への栄養サポート、また赤ちゃんや子どもの食事相談など、幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在は経験を活かし、フリーランスとして活動中。わかりやすく実践しやすいコラム執筆や、身近な材料で簡単に作れるレシピ作成を得意としている。

■HP:https://hirotachihiro.com/
■Instagram:https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/

<Edit:編集部/取材協力:ミルトーク>

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