【バレー五輪予選】高橋藍「藤井さん、やったよ!見てる~」SNS積極的に活用し今や男子バレー界の顔

[ 2023年10月7日 21:05 ]

バレーボール・パリ五輪予選男子東京大会兼W杯第6日   日本3-0スロベニア ( 2023年10月7日    東京・国立代々木競技場 )

<日本・スロベニア>喜びを爆発させる日本の選手たち(撮影・小海途 良幹)
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 4勝1敗で五輪出場圏2位の日本は、3位のスロベニアを3―0で下し、4連勝を飾った。ストレート勝ちなら五輪切符獲得が決まる大一番で第1セット25―21、第2セットも25―22で連取に成功。勝負の第3セットも25―18で奪い、見事に五輪出場権を獲得した。08年北京大会以来となる予選での五輪切符獲得となった。

 高橋藍はパリ出場が決定すると「やりましたよ~」と会場に向かって雄たけびをあげた。第3セットに効果的なサーブを決めるなど貢献。「あそこは気持ちで、自分が流れを持ってくるという気持ちで打ちました」と振り返り、みんな涙を流して喜んでいたチームについて聞かれると「苦しい状況だったが、勝つためだけに人生かけてやってきた。それが結果として出せたので、いろいろな感情があふれた最高のゲームになりました」と称した。

 さらに、セッターとして東京五輪に出場し3月に31歳でなくなった藤井直伸さんの話をふられると「藤井さん、やったよ!見てる~」と天国に向かって叫び、最後は「本当に皆さん、大好きです!ありがとうございます」と大声援を送ってくれたファンに感謝した。そのうえで「パリでは絶対にメダルを獲る」と宣言した。

 兄・塁(サントリー)の影響で小学1年時にバレーボールを始めた。当時は小柄で中学1年時はリベロ。その経験が現在の守備力の基礎になっている。

 東山高ではエースアタッカーで3年時には春高で優勝した。しかし日体大2年時に渡ったイタリアの1シーズン目はポジションを得られず本職ではないリベロで起用された。

 定位置をつかむためフィジカル強化に取り組んだ。シーズン中も週3回のウエートトレを欠かさない。おかげでジャンプ力、パンチ力も増した。2季目の22~23年はアウトサイドヒッターで活躍。高いブロックを相手にする中で軟打などバリエーションも広がった。

 今年のネーションズリーグではランク6位の198得点を挙げ、アジア選手権ではベストアウトサイドヒッターに選ばれた。五輪予選でも、攻守両面でチームを支えている。

 コートを離れると普通の22歳。休日はネットフリックスでドラマを見て過ごすことが多い。最近は相撲を題材にした「サンクチュアリ」にハマっていた。今時の青年らしくSNSも積極的に活用。インスタグラムには180万人以上のフォロワーがいる。今や男子バレーボール界の顔だ。

 ◇高橋 藍(たかはし・らん)2001年(平13)9月2日生まれ、京都府出身の22歳。東山高から日体大に進学。在学したまま21年イタリア1部パドバ加入。23年6月イタリア1部モンツァとの契約を発表。20年日本代表初選出。21年東京五輪、22年世界選手権出場。1メートル88、82キロ。アウトサイドヒッター。

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