【ラグビーW杯】ラインアウト100%で獣狩り サモア戦へ堀江の心得「FWがどれだけ安定できるか」

[ 2023年9月27日 05:10 ]

<日本代表練習>スローインの練習をする堀江(撮影・篠原岳夫)
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 成功率100%で獣狩りだ!日本代表は25日、1次リーグ第3戦のサモア戦(28日、トゥールーズ)に向け、トゥールーズ市内で調整した。報道陣に公開された約15分間の練習では、フッカー堀江翔太(37=埼玉)らFW陣がラインアウトを入念に確認。2試合連続の先発でセットプレー成功率100%を目指し、3大会連続1次リーグで顔を合わせるマヌ・サモア(サモアの獣たちを意味する愛称)を撃破する。

 3大会連続第3戦で“おなじみの相手”を迎え撃つ。今回で4大会連続出場となった堀江にとっても、W杯でのサモア戦は3度目。過去2戦は勝ったが、通算では5勝12敗と大きく負け越し、7月22日の対戦でも22―24と競り負けた。「めちゃめちゃ強い印象がある。毎回、毎回、油断できないゲームになる。FWがセットピースでどれだけ安定できるかが大切」と警戒を強めた。

 W杯を知り尽くすベテランが話したようにセットプレーの成功率が試合の鍵を握る。練習では、ラインアウト時のスローイングフォームを入念に確認した。コーチに向かって黙々とボールを投げ続け「毎回、毎回、同じフォームで投げられているかどうか。自分の意識と行動が違う時もあるので、そこをチェックしながら投げた」と細かい調整を怠らない。

 1次リーグ第2戦のイングランド戦では、ラインアウト成功率が66・7%と低調に終わり、敗因の一つとなった。陣形や選手配置にミスがあり「立ち位置が良くなかった部分もたくさんあった。そこの修正をするだけでうまくいく。細かいディテール(戦術やチームで統一している決まり事)はしっかりやっていこうと話した」と堀江。ロック陣が中心となり、ラインアウト時に捕球担当の選手を持ち上げるリフトや陣形も確認した。

 セットプレーの練習時は、チーム内で「柱」と呼ばれる試合登録メンバー23人に入らない控え組が、相手の動きや特徴を“完コピ”してシミュレーションしてくれている。「文句も言わずに自分たちの時間を犠牲にして、柱メンバーだけでラインアウトやミーティングもしてくれている。柱のために体を張らなあかん」。ともに1勝1敗の勝ち点5。この一戦が8強進出を左右する可能性もある。2試合連続で先発する37歳の大黒柱が、全ての思いを背負ってマヌ・サモアを倒す。


 ≪19年と“カブる”ぞ 長谷川コーチ回想≫ スクラム担当の長谷川コーチは1次リーグにおいて、8強入りした前回19年大会との類似性を説いた。初戦は先制トライを奪われ、第2戦は前回がアイルランドのSOセクストン、今回がイングランドのSOファレルと正司令塔が不在。さらに第3戦と最終戦の主審がそれぞれ19年と同じだ。第3戦の戦い方については「あの時(19年)もサモアに対して1回リセットして、3戦目とか4戦目とか関係なく、一戦一戦しっかり準備して丁寧にやった。今回もいい準備ができている」と強調した。

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