悩めるジョセフHC W杯前最後の実戦も「試してみる」メンバー選考 26日イタリア戦メンバー発表

[ 2023年8月24日 21:11 ]

ラグビー日本代表のジョセフHC
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 ラグビー日本代表は24日、9月8日開幕のW杯フランス大会前最後の実戦機会となる26日の「リポビタンDツアー2023」イタリア戦(日本時間27日午前1時30分開始、イタリア・トレビーゾ)の登録メンバー23人を発表。W杯登録メンバー発表前最後の実戦だった今月5日のフィジー戦から、先発8人が入れ替わった。

 W杯本番を前に、ベストメンバーを組んで連係を高めていくかに思われたイタリア戦。No・8姫野和樹主将(トヨタ)、出場停止明けのリーチ・マイケル(BL東京)らは先発するものの、フィジー戦から先発8人が入れ替わる異例の事態となった。特にFW第1列とハーフ団は総入れ替え。オンラインで会見したジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は「チーム状態はとてもいい」と話したが、いまだベストメンバーを模索しているかのような選考になった。

 フロントローの入れ替えについては「フィジー戦の先発3人は、いいスタートではなかった。カードが出たことも影響したが、受け身で、強度も高くない状態でスタートした」と説明した。代わって先発に昇格したのがミラー、堀江、具の3人。「堀江がスタートでチームにどんな影響をもたらしてくれるか見てみたい」と話しており、試合でのパフォーマンス次第では、19年大会後から主に先発してきた稲垣、坂手に代わり、ミラーや堀江が先発起用される可能性が出てきた。

 ハーフ団も同様で、7月22日のサモア戦以来の流―李のコンビネーションとなる。ジョセフHCは「ナギ(流)はリーダーシップ、スピード、いい判断をチームにもたらしてくれる。斎藤もいい選手だが、どっちがスタート、フィニッシュかを試している中で、今回は流に託した。SOも同じ理由。松田も経験ある選手だが、まだトップパフォーマンスを発揮できていないと感じている。今回は(李)承信を試してみる」と話し、ファーストチョイスを模索していることを明かした。

 好成績を収めた過去2大会でも、本番直前の試合を経てファーストチョイスの選手が変わった事例はあるものの、基盤となるメンバーは固まっていた。今回は基盤すら固まっていない事態。「バットラックは(日本に)置いてきたので、チーム状態はいい。今は33人が一体化して、試合に集中できている状態」と話したが、指揮官の悩みは深い。

 会見冒頭でメンバー選考の意図を問われた際には、「ケガ人のワーナー(ディアンズ)、アマト(ファカタヴァ)、出場停止中のラピース(ピーター・ラブスカフニ)と3人のキープレーヤーが出られない」と話し、故障の影響でW杯代表から落選しながら、バックアップメンバーとしてイタリアに帯同したファカタヴァの名前も出したジョセフHC。イタリア戦を経て、理想の15人に答えは出るのか――。模索はギリギリまで続くことになりそうだ。

 ▽イタリア戦登録メンバー ※◎は主将
1 クレイグ・ミラー(埼玉)
2 堀江 翔太(埼玉)
3 具 智元(神戸)
4 ジャック・コーネルセン(埼玉)
5 ヘル・ウヴェ(東京ベイ)
6 リーチ・マイケル(BL東京)
7 福井 翔大(埼玉)
8◎姫野 和樹(トヨタ)
9 流 大(東京SG)
10 李 承信(神戸)
11 ジョネ・ナイカブラ(BL東京)
12 長田 智希(埼玉)
13 ディラン・ライリー(埼玉)
14 セミシ・マシレワ(花園)
15 松島 幸太朗(東京SG)
16 坂手 淳史(埼玉)
17 稲垣 啓太(埼玉)
18 ヴァル・アサエリ愛(埼玉)
19 サウマキ・アマナキ(神戸)
20 ベン・ガンター(埼玉)
21 斎藤 直人(東京SG)
22 松田 力也(埼玉)
23 中村 亮土(東京SG)

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