豊昇龍3敗守った 大関昇進目安33勝へ“あと1”も「集中、気にせず」

[ 2023年7月23日 05:20 ]

大相撲名古屋場所14日目 ( 2023年7月22日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所14日目>若元春(奥)を小手投げで破る豊昇龍(撮影・椎名 航)
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 大関昇進を目指す関脇対決は豊昇龍が若元春を小手投げで退け、3敗を守った。19歳の新入幕・伯桜鵬は単独首位の平幕・北勝富士を突き落とし、同じく3敗でトップに並んだ。千秋楽は大関獲りの昇進目安三役3場所33勝に迫った豊昇龍と、109年ぶりの新入幕優勝を狙う伯桜鵬が激突する。優勝争いは、3人に絞られた。途中出場の新大関・霧島は朝乃山のすくい投げに屈し、6勝6敗2休で負け越した。

 小手投げで土俵下まで転がしたライバルを見下ろした。共に大関獲りだった若元春との関脇対決。立ち合い、まさかの右変化にも足腰の構えは乱れず左上手をつかむ。さらに懐へ食いつき、相手の体勢が整う前に今度は右から小手に振って放り投げた。

 「しっかり集中して、しっかり落ち着いていたのでよかった」

 若元春戦には集中力を高める過去がある。初場所9日目の対戦で左足首を痛めた。翌10日目を休場した診断書で「左足関節捻挫で初場所の休場を要する」としたが、異例の1日休場届で、11日目から再出場することも発表。その奮起もあって千秋楽で勝ち越し、関脇を守って翌春場所からの3場所連続2桁勝利へつなげた。

 11勝目を挙げたことで3場所32勝に達した。33勝が昇進目安とされる中、佐渡ケ嶽審判長(元関脇・琴ノ若)は「まだ何も言えない。これが33、34勝だったら違う。千秋楽を見てから」と答えを保留した。

 豊昇龍本人も、王手をかけた大関獲りについては「集中して自分の相撲を取って終わらせたい」。初優勝については「気にせず、最後の相撲に臨みたい」。ただ、場所前に報道陣に公開された関取衆の願いが記された七夕の短冊には「優勝を」と記した。願いや意欲は腹に納め、運命の初対戦に挑む。

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