細野 侍J村上級爆発 コースレコードで初の単独首位

[ 2023年4月1日 04:45 ]

男子ゴルフツアー東建ホームメイト・カップ第2日 ( 2023年3月31日    三重県 東建多度CC名古屋=7062ヤード、パー71 )

コースレコードのスコアカードを手に笑顔の細野勇策
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 20歳のレフティー、細野勇策(ロピア)が11バーディー、1ボギーの61をマークし、通算16アンダーの単独首位に浮上した。61は大会コースレコードを1打更新する新記録で、11バーディーは大会タイ記録。また予選ラウンド36ホールのスコア126は大会記録を5打更新と記録ずくめとなった。プロ4戦目。4打リードで臨む決勝ラウンドで日本人レフティー32年ぶりのツアー優勝、大会最年少優勝を目指す。

 淡々とホールをこなすことだけに集中した。細野は「終わってみたら凄いことになっているなという感じ」と驚きを隠さなかった。1番でチップインを決めると、2番でピン奥1・5メートルを沈めて連続バーディー発進。後半も13番でグリーン手前15ヤードから60度のウエッジでカップに放り込むなど加速。自身最多11バーディーで自己ベストスコアも更新し「セカンドとパターがかみ合った」とうなずいた。

 合計23パットとグリーン上でさえを見せた。7番で5メートル、11番で6メートルを沈めるなど変則的なクローグリップで次々とチャンスをものにした。高校1年生の秋に初めてツアーに出場したマイナビABCチャンピオンシップで高速グリーンに苦戦。「手が動かなくなりファーストパットが半分しか行かなくて。初めてクローグリップをやったら手が動いた」。その後順手も試しているが「クローの方が定着している感じ」とスタイルを貫く。

 父・誠一さんと兄・健三さんが野球をしていた影響で野球好きでヤクルトファン。ヤクルト・村上宗隆内野手と優しい顔つきがそっくりで、「WBCの時に似ていると凄く言われました。個人的にも村上選手が好きです」と笑う。昨季日本選手歴代最多の56本塁打を記録し、史上最年少の3冠王に輝いた村神様の勝負強さに憧れるも「(自分は)そんなうまくはいかないから経験を積んでから」。自身もさまざまな記録を樹立したが、謙虚な姿勢は変わらない。

 初めて単独首位に立って迎える決勝ラウンド。期待のホープは「できることを一つ一つやっていけたら」と91年ダイドードリンコ静岡オープンの羽川豊以来、32年ぶりの日本人レフティーVへ着実に歩みを進める。

細野 勇策(ほその ゆうさく)
☆生まれ&サイズ 2003年(平15)1月9日生まれ、山口県山陽小野田市出身の20歳。名前の由来は「蛮勇と策略」。1メートル77。今オフ8キロ増量し体重80キロ。

 ☆家族 父・誠一さん(55)、母・洋子さん(54)、兄・健三さん(23)。

 ☆手術 心室中隔欠損と心房中隔欠損のため生後2カ月で手術を受けた。父、兄は野球をプレーしていたが、心臓に負担をかけないように6歳でゴルフを始めた。

 ☆実績 21年プロ転向。昨季、関西オープンでツアー初出場し、2戦目のISPSハンダ欧州・日本トーナメントで自己最高の16位。賞金ランク125位となり最終予選会で8位に入り今季からツアー本格参戦。今大会がプロ4戦目。

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