小平「最初のあいさつは上手にできたかな」本番会場初練習で氷と“対話” 2つの偉業に挑戦

[ 2022年2月1日 05:30 ]

氷の感触を確かめる小平奈緒(撮影・小海途 良幹)
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 北京五輪(4日開幕)に出場するスピードスケート日本代表が31日、本番会場の国家スピードスケート館で初練習を行った。18年平昌五輪女子500メートル金メダルの小平奈緒(35=相沢病院)は約1時間の調整で氷の感触を入念に確認した。自身4度目となる冬の祭典。冬季五輪の日本勢でフィギュアスケート男子の羽生結弦(27=ANA)に続く史上2人目の連覇と、自身の持つ最年長優勝の更新という2つの偉業に挑む。

 時に“氷上の詩人”と評される小平らしい独特の表現だった。本番会場での初練習。約1時間の調整を終えて氷の感触を問われると「最初のあいさつは上手にできたかな」と笑った。コロナ禍で国際大会が限られ、収容1万2000人の新リンクでレースを経験しているのは中国、韓国、オランダの一部選手のみ。短期間での適応が必要となる中で「五輪独特の神聖な雰囲気を感じることができた。氷は凄くきれいな印象。違和感なく会場にスッと溶け込めた」とうなずいた。

 自身4度目の五輪で2つの偉業に挑戦する。女子500メートルを連覇すれば、冬季五輪の日本勢では14年ソチ、18年平昌を制したフィギュアスケートの羽生に続き2人目。4年前に自身が記録した31歳8カ月の最年長金メダルも大幅更新する。初出場の10年バンクーバーは団体追い抜きで銀。14年ソチは表彰台を逃し、18年平昌はスピードスケート日本女子で初めて頂点に立った。「どの五輪も毎回違う。心がワクワクする」。何度出場しても新鮮な気持ちは変わらない。

 女子1000メートルにも出場するが、本命は500メートル。小平は優勝候補の筆頭ジャクソン(米国)と入れ替わりでリンクに入ったが、ライバルを気にするそぶりはない。過去には「スポーツは“戦い”ではなく“試合(し合い)”。世界の選手と力を出し合って、氷上で自分を表現し合う。それが醍醐(だいご)味」と発言している。氷と対話して最大のパフォーマンスを発揮した先に、歓喜が待っている。

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