クレイチコバ、単複2冠 00年マリー・ピエルス以来の快挙 シングルスVはチェコ勢40年ぶり

[ 2021年6月14日 05:30 ]

テニス全仏オープン最終日 ( 2021年6月13日    パリ・ローランギャロス )

シングルスに続きダブルスも制して2冠を達成したクレイチコバ(AP)
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 女子世界ランキング33位のバルボラ・クレイチコバ(25=チェコ)が00年のマリー・ピエルス(フランス)以来となる単複2冠に輝いた。シングルスは12日の決勝でアナスタシア・パブリュチェンコワ(29=ロシア)を6―1、2―6、6―4で破り、ノーシードから4大大会初優勝。カテリナ・シニアコバ(25=チェコ)と組んだダブルスでも13日の決勝で6―4、6―2でストレート勝ちし、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 より実績があるダブルスで負けるわけにはいかなかった。シングルス決勝から一夜明け、クレイチコバは18年の全仏とウィンブルドンを制しているシニアコバと息の合ったプレーを連発。4大大会ダブルス3勝目、今大会2冠に「素晴らしい雰囲気の大会を実現していただき感謝している」と喜び、「東京五輪が開催されれば楽しみたい」と五輪の金メダルにも意欲を見せた。

 4大大会決勝初進出となったシングルスでは1時間58分の激闘の末、パブリュチェンコワを撃破。チェコ勢として1981年のハナ・マンドリコワ(当時チェコスロバキア)以来40年ぶりに頂点に立った。パブリュチェンコワの強打には、98年ウィンブルドン女王のヤナ・ノボトナさんから指導を受けたスライスショットで対抗。進路に迷っていた18歳の時、プロ転向を進めてくれた同郷の元コーチは17年にがんのため49歳の若さで亡くなったが、「どこかで見守っていてくれたと思う」と話してパリの空を見上げた。

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2021年6月14日のニュース