会見拒否の大坂どこへ向かう…4大大会に決別宣言!?SNSに意味深投稿 主催者側との対立泥沼化

[ 2021年6月1日 05:30 ]

全仏オープン1回戦で勝利した大坂は試合後の記者会見を拒否した(AP)
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 テニスの4大大会第2戦、全仏オープン(パリ)女子シングルス1回戦に勝利後の記者会見を拒否した大坂なおみ(23=日清食品)が主催者側と徹底抗戦する構えを示した。4大大会の主催者は30日、今後も違反が続けば全仏で失格、他の4大大会で出場停止となる可能性を通告する異例の共同声明を発表。全仏の主催者は罰金として1万5000ドル(約165万円)を科した。大坂は処分を受け、自身のSNSに反論と非難のメッセージを投稿。一歩も引かない状況が続いている。

 事態はどんどん深刻化している。大坂は処分発表を受けて自身のツイッターに「怒りは理解の欠如。変化は人々を不快にさせる」と投稿。インスタグラムには米国人ラッパーの故ジュース・ワールド氏の「good bye & Good RIDDANCE」のジャケット写真を掲載した。意味は「さよなら。せいせいするわ」。主催者側への反論と非難のメッセージであることは明らか。主催者との対立は泥沼化の様相を呈してきた。

 大坂は大会前に会見に応じない意向を表明し「アスリートの心の健康状態が無視されていると感じていた。自分を疑うような人の前には出たくない」と主張。1回戦後にコート上で行われたインタビューや中継局の取材には応じたが、複数の社が申し込んだ会見を拒んだ。大会側は事前に大坂に再考を促し、問題解決への対話を提案。健康確認と支援を申し出る文書も送り、会見出席は全選手に平等に適用されるルールだと伝えたが受け入れられなかったという。

 騒動が拡大する中、元プロ選手の大坂の姉まりさん(25)は投稿サイト「REDDIT」で会見拒否に至った背景を明かした。前哨戦2大会で早期敗退が続き、会見で苦手のクレーコートに対する質問が集中したことに言及し「イタリア国際の1回戦で敗れた時に、メンタルがOKではなくなった。彼女の自信は打ちのめされ、皆さんの意見や感想を思い出して自分でもクレーが苦手だと信じてしまった。その解決策が、全てを遮断することだった」と説明。批判を招いたこともあり、投稿は既に削除されている。

 歩み寄りがなければ、今大会の失格、他の4大大会の出場停止が現実味を帯びてくる。4大大会を統括する国際テニス連盟が五輪出場権を決めるため、大坂が「夢の舞台」と位置付ける東京五輪に影響する可能性もある。共同声明では選手の心の健康が最重要と同調する一方で、特例を認めれば不公平につながると指摘。状況の改善も「建設的な議論によってのみ達成される」と対話を求めている。大坂の2回戦は2日の予定。かたくなな態度を貫けば選手生命の危機にも陥りかねない状況だ。

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