【玉ノ井親方 視点】朝乃山、阿炎、炎鵬…若手目立った令和元年最後の場所

[ 2019年11月25日 08:12 ]

大相撲九州場所千秋楽 ( 2019年11月24日    福岡国際センター )

朝乃山(右)は寄り切りで正代に敗れる(撮影・岩崎 哲也
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 朝乃山は12勝していれば、大関獲りに向けて周りの印象も良くなっていただろう。だが、受け身になった時の怖さというのは実際に相撲を取って、経験をしてみないと分からない。正代戦は右を差す自分の形になったものの、油断ではないが相手の出足の速さに後手に回ってしまった。

 一方の正代は左上手を引いて休まずにどんどん前に出ていったのが良かった。今まではもろ差しにならないと相撲にならない印象だったが、今場所は成長の跡を感じさせた。こういう速い相撲を取り続けていけば面白い存在になっていく。

 阿炎も今場所は引く場面が少なかった。立ち合いで当たった後に、もう一度頭で押し返すような相撲を取るようになったのは頼もしい。今年は炎鵬を含め若手が力をつけた一年だった。令和元年の最後の場所は白鵬の優勝で終わったが、上位との力の差がだんだん縮まってきているのは間違いない。(元大関・栃東)

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2019年11月25日のニュース