体操に超新星! 17歳の市船・橋本、白井以来2人目の高校生世界代表に

[ 2019年6月24日 05:30 ]

あん馬の演技をする橋本大輝(撮影・小海途 良幹)
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 体操の全日本種目別選手権最終日が23日、世界選手権(10月、ドイツ)の代表選考会を兼ねて行われ、橋本大輝(17=市船橋高3年)が初めて世界切符をつかんだ。男子の高校生代表は13、14年の岸根高・白井健三(22=日体大大学院)以来、史上2人目。内村航平(30=リンガーハット)、白井を含め16年リオデジャネイロ五輪団体金メンバーが全員代表落ちした中、体操ニッポンに新星が現れた。

 初めて代表ジャージーに袖を通し、初々しい表情を浮かべた橋本だが、コメントは強気だった。「世界選手権で金メダルを獲るようにしたい。チームを勢いづけたい」。内村、白井ら、団体総合で頂点に立った16年リオ五輪のメンバーが全員落選する中、体操ニッポンの未来を担う新星が高らかにV宣言だ。

 この日、3位に入ったあん馬などで4月の全日本、5月のNHK杯、今大会と高得点をマーク。今年1月、日本協会の水鳥強化本部長との問答が若者を変えた。目標を問われ「高校3冠を達成」と答えると、指揮官から「代表としてメンバーに入る可能性があるから狙ってほしい」と返された。中国との合同合宿にも参加。日の丸への強い意識と豊富な練習量が、世界への道を切り開いた。

 個人総合で代表に決まっていた谷川翔と兄の航は市船橋高の先輩。淡々と演技を重ねる翔、堂々と舞台に立つ航を尊敬し、リオ金メンバーの田中佑典に憧れる。「(田中は)日本の美しい体操を象徴している」。NHK杯は出来栄えを示すEスコアの6種目の合計が最高で「セイコーエクセレント賞」を獲得。この日のあん馬もEスコアは最高と美しさを見せつけた。

 高校世代では1学年下で18年ユース五輪5冠の北園丈琉(清風高2年)が注目されてきた。メディアに多く取り上げられる北園を見て「超悔しかった」と言う橋本が、一足先に代表に。「これがゴールじゃない。やっとスタートラインに立った」。世界選手権、東京五輪へ新星の輝きは増していく。

 ▼橋本 大輝(はしもと・だいき)2001年(平13)8月7日生まれ、千葉県成田市出身の17歳。6歳で佐原ジュニア体操クに入り本格的に競技を始め市船橋高2年時の昨年、全国高校総体の個人総合で2位、団体総合は清風高と同点優勝。スナック系の菓子が好物で辛い食べ物が苦手。1メートル64、54キロ。

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