【玉ノ井親方 視点】阿炎、ポイントは“当たって砕けろ”の気持ち

[ 2018年5月19日 09:30 ]

大相撲夏場所6日目 ( 2018年5月18日    両国国技館 )

白鵬(右)を押し出しで破る阿炎
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 阿炎には驚かされた。一気に走って、あの白鵬に何もさせなかったからね。もろ手で当たって、横綱が下がったところで頭からもう一度当たりにいった。いつもみたいに二の矢で体が伸び上がる形にならず、当たって砕けろという気持ちで、前のめりにぶつかっていった。あそこがポイントだった。横綱にしてみれば不意を突かれた感じになったんじゃないかな。

 阿炎は上背があって手足が長いから、対戦相手は予想以上に手が伸びてくるように思える。しかも、手が自分の体に向かってくる間に足も出てくるから、やりにくいと思う。特に横綱はこれが初対戦。巡業で見たり、5日目の鶴竜戦も確認したりしていたと思うけど、あそこまで圧力があるとは、想像していなかったんじゃないかな。阿炎の満点の相撲だったよね。(元大関・栃東)

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2018年5月19日のニュース