テニス界激震!4大大会でも八百長横行か…ジョコ“誘われた”

[ 2016年1月19日 05:30 ]

八百長疑惑を受け記者会見するATPカーモード会長(AP)

 4大大会開幕の日にテニス界が激震した。八百長が横行していながら男子ツアーを統括するATPが調査を怠ったと17日、英BBC放送(電子版)と米ニュースサイト「バズニュース」が報じた。BBCなどはATPが07年に実施した八百長に関する調査文書などを入手。世界ランク50位に入ったことのある16選手が過去10年に意図的な敗退をした疑いがあり、4大大会優勝者も含まれているとした。

 報道によると、ロシアやイタリア北部などに本拠を置く組織が、八百長が疑われる試合に賭けて数十万ポンド(10万ポンド=約1670万円)を得ており、3試合はウィンブルドンだった。08年のATPの報告書ではそれらの試合に関与した選手を調査すべきとしたが、09年に発効した八百長防止規定より以前の事例でATPは調査対象としなかった。また、ブックメーカーなどが八百長関与を疑う8人が今回の全豪オープンにも出場している。

 選手は宿泊先で5万ドル(約585万円)以上で不正を持ち掛けられるという。世界1位のジョコビッチ(セルビア)も「自分に直接ではなく、チームの人間に接触があった」と語り、07年にロシアの大会で20万ドル(約2340万円)で初戦敗退を持ち掛けられた経験があるとした。

 錦織は「八百長をやろうと思うことが全く理解できない。八百長があるとお客さんが感じたら、テニスだけでなくスポーツ全体に大きな影響がある」と事態を憂慮。ATPのクリス・カーモード会長は会場で緊急会見し、八百長の隠蔽(いんぺい)や放置を否定したが、波紋は広がるばかりだ。

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