逸ノ城 骨盤にズレ…「力入らない」原因判明、大阪で緊急治療

[ 2014年11月4日 05:30 ]

尾てい骨の付近にテーピングを貼る逸ノ城

 大相撲の九州場所(9日初日、福岡国際センター)を新関脇として迎える逸ノ城(21)が5日午後から大阪府の整骨院に出向き、緊急治療を行う。先月に帯状疱疹(ほうしん)の治療で入院生活を送った影響で骨盤にゆがみが生じていることが判明。下半身に力が入らない状態が続いているため、トレーナーによる施術が必要と判断し、場所直前にもかかわらず1泊2日で大阪に向かうことを決めた。

 怪物の調子が一向に上昇しない原因が判明した。逸ノ城は先月25日の福岡入り後から「力が入らない」と嘆き、予定していた出稽古も封印。特に下半身の張りが全く取れなかったため、前日2日の稽古後に懇意にする柔道整復師・宇山昌克氏(46、うやま鍼灸整骨院院長)を湊部屋宿舎に呼び寄せ、全身をくまなく診てもらった。

 すると、骨盤にズレが生じていることが発覚した。大阪府茨木市から急きょ駆けつけた宇山氏は「数ミリのゆがみがあるので下半身の力が入らない。しっかりと施術をするために大阪に来てもらうことになりました」と説明。原因は帯状疱疹の治療で先月中旬から8泊9日で行った入院生活だった。「普段から鍛えている人が約1週間も何もできないとこういうことが起こる」と宇山氏。事実、逸ノ城は入院中に1日3回計6時間の点滴を毎日打ち「ほとんどの間、ベッドの上にいた」と話していた。

 3日の朝稽古では三段目力士を相手に50番連続で相撲を取って全勝。「マッサージしてもらったので上半身は良くなった」と回復の兆しへの手応えは示したが、その一方で「上半身は結構いいけど下半身はゼロです…」と漏らした。5日の朝稽古後に飛行機で大阪に向かい、1泊2日で治療を行う。

 師匠の湊親方(元幕内・湊富士)は「骨盤が曲がっているのを治すには特殊な台(施術用ベッド)が必要。やむを得ないけど行くしかない。本当は台を買えばいいのだけど100万円以上もするらしいから」と初日(9日)が4日前に迫る中で大阪に出向く意図を説明。6日午後に宿舎に戻り、7日と8日は軽めに稽古を行う。怪物の真価が問われる場所だが、直前の離脱の影響は決して少なくない。

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