森田 初めて逃げ切った!呪縛解き今季2勝目

[ 2013年5月27日 06:00 ]

今季2勝目を挙げ、笑顔の森田

女子ゴルフツアー 中京テレビ・ブリヂストン・レディース最終日

(5月26日 愛知県豊田市 中京ゴルフ倶楽部石野コース=6519ヤード、パー72)
 2打リードの首位で出た森田理香子(23=リコー)が74でスコアを落としながらも、初の逃げ切り優勝を果たした。6番は第1打をOBとしてダブルボギー。後半は全てパーでしのぎ通算8アンダーで2位の全美貞(ジョン・ミジョン、30=韓国)を1打差振り切った。開幕戦以来となる今季2勝目で通算4勝目。4試合ぶりに賞金ランク首位に返り咲いた。
【最終成績】

 最後まで生きた心地がしなかった。18番で30センチのパーパットを沈め、辛くも1打差逃げ切った森田。インタビューの第一声は「ずっと緊張しっぱなし。それはもう、最後の最後まで。疲れました」と、苦笑いで逃げ切りの難しさを口にした。

 6番パー5で変調を来した。前日にイーグルを奪ったホールで第1打を力み、OBとしてダブルボギーを叩いた。7番で“ベタピン”のバーディーを奪っても、負の連鎖から抜け出せない。9番で3パットのボギーとし、大山との一騎打ちどころか、上田、全美貞らも絡む大混戦となった。

 「他人のことより自分のことで精いっぱい。どうしようばかり考えていた」。前日から一転、安定感を欠き、わずか1打のリードで後半に入ったが最後まで誰にも並ばせなかった。伸ばせずとも順位を落とさなかったのも実力。たゆまぬ努力が底力を生み出している。

 初日の後、最後までパット練習する姿があった。「すぐに結果が出るなんて思っていない。2、3年後に出ればいい」。サボればいつかしっぺ返しがくる怖さがある。だから最終日前日もあえて筋力トレーニングに取り組んだ。日々、自らに課すメニューは「人にしゃべることじゃない」と明かさないが、今年は毎日ゴルフノートに反省点を記すなど労力を惜しまない。コツコツ重ねた努力が、首位で最終日を迎えた試合は過去4戦全敗というジンクスを振り払った。

 今季2勝目で、4試合ぶりに賞金ランク首位に返り咲いた。それでも、ストイックな23歳に満足はない。「こんなゴルフをしてたら(女王は)獲れない」。今季はまだ、3分の1が終わったところ。次の勝利を目指し、また練習をするだけだ。

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