五輪存続へ“宿敵”米&イランが固い握手 IOCに嘆願書送付へ

[ 2013年2月21日 08:57 ]

五輪存続に向けて共闘をアピールする、イランレスリング連盟のハティーブ会長(右)と米国レスリング協会のベンダー事務局長

 レスリングの男子ワールドカップ(W杯、13カ国参加)が開かれているイランの首都テヘランで20日夜、国際レスリング連盟(FILA)や日本、米国などW杯参加各国関係者が会合を開き、レスリングの五輪存続に向けた協力と結束を確認した。

 会合では、核問題で対立するイランと米国の出席者が固い握手や抱擁を交わし、共闘をアピールした。レスリングが2020年夏季五輪の除外候補となったことに抗議し、W杯全参加国が署名した嘆願書を近く国際オリンピック委員会(IOC)に送付する。

 会合はW杯の主催国イランが呼び掛けた。イランと米国の出席者は「政治とスポーツの問題は別」「関係各国が協力し、問題解決に取り組まなければならない」と強調し、直接対話に前向きな姿勢も見せた。

 会合に出席したFILAのチャバ・ヘゲドゥシュ氏(ハンガリー)は「われわれは今晩、レスリングという共通の言葉で語り合った。レスリングを五輪から除外することは認められない。共に戦おう」と参加国に呼び掛けた。

 日本選手団の田南部力監督は、日本がレスリングの除外回避に向けて全力で取り組む決意を表明。「各国の思いは一つ。気持ちはとても熱い。全ての国が持てる力を総動員し、一致団結してレスリングの存続を目指したい」と語った。(共同)

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2013年2月21日のニュース