稀勢の里 こらえて逆転9勝目!「最後まで。よしっ」

[ 2011年11月25日 06:00 ]

<九州場所、12日目>臥牙丸を上手投げで下した稀勢の里

大相撲九州場所12日目

(11月24日 福岡国際センター)
 稀勢の里は幕内最重量の199キロを誇る臥牙丸を逆転で下し9勝目を挙げた。立ち合いから一気に攻め込まれ、何度も俵に詰まったが「絶対に残せる気持ちはありました」と必死にこらえて最後は上手投げ。俵に足がかかったことについては「一番面白いところじゃない?土俵際が」と話した。

 「土俵際が面白い」という表現は、もともとは“土俵の鬼”と言われた元横綱・初代若乃花(故人)が相撲を取る上で心構えとして弟子に対して使っていた。愛弟子でもあった先代鳴戸親方(元横綱・隆の里)がそれを受け継ぎ、稀勢の里にもすり込ませていた。負ければ大関昇進が絶望的になる大事な場面で、その伝統の教えが見事に発揮された。

 大関昇進の目安となる11勝まで残り3日で2勝。過去1年で1度も勝っていない把瑠都、琴奨菊戦を残すだけに、帰り際には「最後まで。よしっ」と気合を入れ直した。

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2011年11月25日のニュース