原江里菜歓喜の初Vはなんと21アンダー!!
女子ゴルフツアーのNEC軽井沢72最終日は17日、長野県北佐久郡軽井沢町の軽井沢72ゴルフ北コース(6583ヤード パー72)で行われ、プロ2年目の学生プロ・原江里菜(20=マスターカード)が日本人最少スコアの通算21アンダー、195をマークし、2位に7打差をつけて初優勝を飾った。自己ベストを記録した前日に続いて7バーディー、ノーボギーの65。アニカ・ソレンスタムの持つ54ホール、通算24アンダーの日本ツアー記録には及ばなかったものの、服部道子が98年にマークした日本人記録の通算19アンダーを更新しての圧勝だった。
ウイニングパットを決めた原は、両手を突き上げて跳びはねた。同級生の有村らの祝福には笑顔で応えていたが、グリーン脇に両親の姿を見つけると涙があふれてきた。
「早く優勝したいと思っていたし、しかも両親の前で優勝できて、とてもうれしい」
昨年プロになってから何度も優勝争いに顔を出したが、あと一歩が届かずにいた。今季こそはと初優勝を誓って臨んだシーズン。東北高の先輩の宮里にあこがれ、キャディーバッグには「有言実行」の4文字を入れた。「藍先輩はいつも有言実行。何を目標にというのではなく、そういう姿勢をまねしたいと思った」
6月には有村にもプロ初優勝で先を越されたが、焦ることなく自分の道を貫いた。開幕から続けてきたトレーニングは毎日欠かすことなく、2日目のラウンド後もトレーナーとのエクササイズをこなして最終日に備えた。
「時間がかかったかもしれないけど、苦しいというよりもワクワクしながらこの瞬間を待っていた。これで良かったのかなと思います」
3日間連続の60台は好調なパットが支えた。「パットが本当に良かった。グリーンを見てすぐにラインが読めた」。3日間合計70パットはツアー最少記録(計測を始めた90年以降)。13番で手前カラーから8メートルを沈め、クリーマーの通算19アンダーの大会記録を更新。16番では10メートルを沈め通算21アンダーに到達した。
殻を突き破ったかのような驚異的なスコアで初優勝。「藍先輩や桃子先輩のような強い選手と戦えるのは私しかいないと思われるようになりたい」。ぶっちぎりの強さを見せた原は、その言葉も近いうちに現実のものとするに違いない。
▼原 江里菜(はら・えりな)1987年(昭62)11月7日、愛知県豊田市生まれの20歳。小5の時に父の勧めでゴルフを始め、日本ジュニアや全国高校選手権などで優勝。東北高では宮里藍の2年後輩。東北福祉大に進学した06年に日本女子学生を制しプロ転向、07年から非会員登録でツアーに参戦している。現在も東北福祉大社会福祉学科に在学中。1メートル64、60キロ。
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