福士、リオ暗雲 右足炎症で26日「函館」欠場 5月から痛み
金メダル獲得へ暗雲だべ――。女子マラソンのリオデジャネイロ五輪代表・福士加代子(34=ワコール)が右第4中足骨を痛め、26日の函館マラソン(ハーフマラソンの部)を欠場することが22日、分かった。5月から痛みを抱えていた福士は、米国合宿から帰国後に診察を受けた。疲労骨折ではなく炎症だったのは不幸中の幸いだが、夢舞台への調整に不安が生じた。
世界一を狙う福士の調整に、狂いが生じた。5月から抱えていた右第4中足骨の痛みで、函館マラソンの欠場を決断。大会事務局によると疲労骨折の疑いがあったというが、指導する永山忠幸監督(56)は「炎症はあるが、折れてはいない」と説明。重大な故障ではなかったものの、本番を見据えた実戦の機会が1つ失われた。
5月中旬の高橋尚子杯ぎふ清流ハーフでは、リオで強力なライバルになるキルワ(バーレーン)に3分9秒差の完敗。同月末には風邪をひいて1週間、練習を休んだ。函館マラソンも欠場し、リオ・ロードは順調とは言えない状況だが、「(女子マラソンの)8月14日に合わせるため、無理をしない判断をした。今できる練習はやっている」と永山監督はあくまでも強気だ。
福士は14年から15年8月まで左右の足を計3回も疲労骨折しながら、15年10月のシカゴ・マラソンで好走。わずか3カ月後の大阪国際女子でも独走で優勝した。従来のマラソンランナーよりも短期間の調整で結果を残してきたが、7月に予定している海外のロードレース出場を含め、細心の注意が求められる。
福士はこの日、リオ五輪で公式計時を担当するスイスの高級時計ブランド「オメガ」による東京都内での日本代表選手壮行会に出席。「五輪は世界の大運動会。最高の金メダルと、最高の笑顔でゴールしたい」と、いつもと変わらぬ明るい表情を見せた。8月14日の号砲まで、50日余り。不安をスマイルで隠して、リオのスタートラインを目指す。
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