×

石川に強力援軍 元五輪戦士サウスポーがコーチに

[ 2012年7月10日 06:00 ]

新ウエアを着て言葉をかわす石川(左)と福原

 初の夢舞台へ強力援軍だ。ロンドン五輪の卓球女子代表・石川佳純(19=全農)のコーチに元五輪戦士が就任していたことが9日、分かった。00年シドニー、04年アテネ五輪に出場した森田(旧姓藤沼)亜衣コーチ(29)が、5月から指導。石川にとって同コーチは大阪・四天王寺中、高の先輩で同じサウスポー。初の五輪に臨む19歳が、技術面と精神面で心強いサポートを受ける。

 初めての五輪でメダル獲得を目指す石川に、心強いパートナーが現れた。これまで母・久美さん(48)がメーンコーチを務めてきたが、5月から森田コーチが新たに指導スタッフに加わった。同コーチは00年シドニー、04年アテネ五輪に出場。11年3月で現役生活に別れを告げたが、石川サイドのオファーに応えた。

 石川にとって大阪・四天王寺中、高の先輩でもある森田コーチは、同じサウスポー。これまで海外遠征には同行していないが、国内合宿などで石川の指導を行っている。「同じ左利きだし、教えてもらいやすい」と石川が言えば、同コーチも「教えやすい」。久美さんは「細かい技術や速い卓球をコーチングしてくれる」と説明した。

 影響は技術面だけにとどまらない。森田コーチは2大会連続で五輪に出場しており、その経験は石川にとって“生きた教材”となる。「(森田コーチは)五輪でどういう気持ちになるか知っているし、どういう準備をすればいいか分かっているので心強い」。日本代表は21日に直前合宿地のドイツ・デュッセルドルフに入り、25日にロンドンに移動するが、森田コーチも同行。試合のベンチに入ることはできないが、石川の近くで精神面もサポートする。

 卓球の男女日本代表はこの日、都内で合宿を公開し、石川は軽快な動きを見せた。「しっかりいい練習をして、五輪を楽しめるような準備をしたい。一戦一戦、一本一本戦っていきたい」と気合を入れる。団体戦は中国に次ぐ第2シード、シングルスも第4シードと2種目メダルの可能性も十分。新コーチのサポートを受けて、日本卓球界初の表彰台へ駆け上がる。

 ◆森田 亜衣(もりた・あい)1982年(昭57)9月16日生まれ、栃木県宇都宮市出身の29歳。旧姓藤沼。四天王寺中、高を経て01年にミキハウス入社。四天王寺高3年時に00年シドニー五輪に小西杏とのペアで女子ダブルスに出場し、2回戦敗退。04年アテネ五輪はシングルスで16強、梅村礼と組んだダブルスでは5位入賞。11年3月に現役を引退し、今年5月に卓球選手の森田有城と結婚した。現役時代のサイズは1メートル59、51キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2012年7月10日のニュース