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睡眠学習!土佐ビックリ北京攻略作戦

[ 2008年7月11日 06:00 ]

土佐礼子の“強い味方”本番のマラソンコース写真

 アナログ秘密兵器で、イメージトレーニングはバッチリだ。北京五輪女子マラソン代表の土佐礼子(32=三井住友海上)が10日、五輪前最後の海外合宿を行うため、中国・昆明入りした。4月20日の五輪テスト大会で試走した本番コースの記憶を呼び起こすため、10ページ70枚にも及ぶコースの写真集を持参。枕の下に敷く“睡眠学習”も取り入れ、本番に備えることになった。

 薄れつつある記憶を呼び起こすには、最適のアイテムだ。本番コースを試走したのは、3カ月近く前の4月20日に行われた五輪テスト大会。「(コースを)忘れてきちゃった。だって凄い前なんだもん」。成田空港で苦笑いを浮かべた土佐が、スーツケースをごそごそあさって取り出したのは、10ページ70枚の写真と精巧な地図。ブルーレイでもDVDでもないアナログな一品だが、これも立派な秘密兵器だ。
 「これを見て思い出します。枕の下にも置いておこうかな」
 三井住友海上のマネジャーがテスト大会前に視察に行った際に、コースのチェックポイントなどをランナー目線で細かく撮影。起伏がほとんどない北京のコースだが天壇公園内の石畳、道幅が急激に狭くなる清華大、北京大の構内など気になる部分は多い。テスト大会は雨の中で行われたため、晴れた日に撮影された写真はレース当日が晴天だった場合のイメージづくりにも役に立つはず。昆明に向かう航空機の中でも“写真集”にしっかりと目を通した。
 五輪前最後の海外合宿は30日まで。昨年7月27日に同じ昆明での合宿中に転んで左ひざを強打し、一時は大阪世界選手権欠場のピンチにさらされた。だが、五輪イヤーの今年は違う。出発前に腹痛と下痢に悩まされたものの、「最近はアクシデントが何もなかったから、これで終わりかな」と前向きにとらえている。七夕の願い事も「寮にササがなかったし、まあいっかって」と必要ないほど、ここまでは順調。勝負の8月17日を見据えて、頭も体もさらに磨きをかけていく。

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2008年7月11日のニュース