【阪神JF】斎藤 ドゥーラで勝つ!坂路ラスト加速12秒1、ひと回り成長で仕上がり太鼓判

[ 2022年12月8日 05:30 ]

斎藤新を背に坂路で追い切るドゥーラ(撮影・亀井直樹)
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 2歳G1シリーズが開幕。阪神競馬場で行われる牝馬G1「第74回阪神ジュベナイルフィリーズ」(11日)は重賞ホース5頭を含む豪華な顔ぶれがそろった。出世レースの札幌2歳S勝ち馬ドゥーラは7日、栗東坂路を楽な手応えのまま駆け上がり4F55秒3~1F12秒1をマーク。2歳牝馬の頂点を目指して万全の態勢を整えた。デビューから手綱を取る4年目の斎藤新(21)にとってはG1初制覇が懸かるビッグチャンス。今秋のトレンドにもなっている若手騎手のG1初制覇に続けるか注目だ。同レースは8日に出走馬が確定、9日に枠順が決まる。 

 連勝で札幌2歳Sを制したドゥーラは夏を越してさらにパワーアップ。最終追いは軽やか、かつダイナミックなフォームで駆け上がった。加速ラップを刻み、4F(800メートル)55秒3~1F(200メートル)12秒1をマーク。3週連続で追い切りに騎乗した斎藤は「落ち着いて走れていたし時計以上に大きな走り。1週前にびっしり追ってから、馬体の張りが出た。息遣いや体の使い方もグンと良くなりましたね」と出来に太鼓判を押した。

 札幌2歳Sは好位から力強く伸びて差し切った。鞍上は「上手にゲートを出て折り合い、上がりも最速の末脚を使ってくれた。レースセンスを感じる」と絶賛。約3カ月ぶりで馬体は約20キロ増えている。「ひと回り大きくなりましたね。トモがしっかりした分、札幌の時に見せていた左に張る面も改善してくれた」と成長を口にした。

 鞍上はデビュー4年目の今年、初めて函館、札幌の北海道シリーズにフル参戦。昨年まで夏は小倉や新潟を主戦場としていたが環境を変えたことで人脈も広がった。そこで出合った原石がドゥーラだった。「今年初めて滞在して最初は不安でしたけど、それを払拭してくれた最高のパートナーになりました。特別な思いはありますよ」と力を込める。

 秋G1のトレンドにもなっている若手騎手のG1初制覇。荻野極(25)=スプリンターズS、坂井(25)=秋華賞、石川(27)=チャンピオンズCと20代騎手が初タイトルを手にした。先輩3人の共通点はコンビを組んで重賞制覇に導いていたこと。斎藤も前走でパートナーを重賞Vにエスコート。自信を持って大舞台に挑める。

 「若手の先輩方が初G1を獲られて、いい流れをつくってくれていますからね。刺激にもなりますし周りの方からも“今週、頑張って”と言ってもらえます。ここで僕も初G1を獲れるように、うまくエスコートしたい」

 ここ2年の札幌2歳S勝ち馬ソダシ、ジオグリフは翌年のクラシックを制した。ハイレベルな牡馬相手の重賞を制した勢いで、いざ2歳女王へ。21歳と2歳牝馬のフレッシュなコンビでビッグタイトルをつかみ取る。

 ◇斎藤 新(さいとう・あらた)2001年(平13)2月9日生まれ、茨城県出身の21歳。父は美浦の斎藤誠師。13年ジョッキーベイビーズで日本一。安田隆厩舎から19年3月にデビュー。1年目に中央と地方を合わせて44勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞。JRA通算2438戦145勝(重賞3勝)。競馬学校35期生は岩田望、菅原明、団野、亀田も重賞制覇。同期初のJRA・G1制覇に挑む。1メートル64・6、47・2キロ。血液型O。

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