【アルテミスS】ラヴェル 大外一気で重賞制覇!矢作厩舎からスター誕生「瞬発力が非凡」

[ 2022年10月30日 05:20 ]

アルテミスSを制したラヴェル(右)(撮影・郡司修)
Photo By スポニチ

 2歳牝馬によるG3「第11回アルテミスS」が29日、東京競馬場で行われ、後方から運んだ3番人気ラヴェル(矢作、父キタサンブラック)が直線大外を一気に伸び、重賞初制覇を飾った。単勝1・4番の圧倒的1番人気に推されたリバティアイランドは追い込み及ばず首差の2着に敗れた。

 スタートがいまひとつ。後方からの競馬を余儀なくされたラヴェルだったが、坂井は慌てなかった。「とにかく折り合いだけを考えていた。能力があるのは分かっていましたので」。後方から2番手の位置のまま4角を迎えると、迷うことなく大外に導いた。直線を向いた時には既に勝利を確信していたという。「少し仕掛けて勝てるなと。しのいでくれるだろうという手応えでした。初めて乗せていただいた時から重賞を勝てると思っていたし、G1へ行くべき馬だと思っていました。これで胸を張ってG1へ行けます」。自厩舎の馬での重賞V。喜びもひとしおだ。

 矢作師は単勝7・9倍の3番人気に不満げだった。「素質は高いと思っていたが意外と人気にならないんだなと。2着馬も強いけど、あの馬に勝ったことですし、この後は短期放牧を挟んで阪神JF(12月11日、阪神)に行きます」と明言した。

 今年の秋華賞2着馬ナミュールの半妹。血統的な裏付けも十分だ。「瞬発力というか反応の良さが非凡。とにかく身体能力が高く、かつ健康。1年目から順調で休んだことがない。これも一つの素質なのかな」と矢作師。今後の課題として挙げたのはスタート。「ゲートが開いて驚いている。慣れるしかない」。きら星のごとく素質馬が集まる同厩舎に、また新たなスターが誕生した。

 ◆ラヴェル 父キタサンブラック 母サンブルエミューズ(母の父ダイワメジャー)20年2月14日生まれ 牝2歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金3635万7000円 馬名の由来は人名から(母名からの連想)。

続きを表示

2022年10月30日のニュース