【弥生賞】クラシック戦線占う無敗対決!シュネルマイスター ダノンザキッド撃ちで皐月賞切符だ

[ 2021年3月2日 05:30 ]

弥生賞ディープインパクト記念で皐月賞切符を狙うシュネルマイスター
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 注目の3歳馬にスポットを当てる「Road to Classic」。今週からいよいよ皐月賞、桜花賞のトライアルレースが行われる。中山メインは7日に芝2000メートルで行われる皐月賞トライアル「第58回弥生賞ディープインパクト記念」。手塚厩舎が送り込む2戦2勝の(外)シュネルマイスター(牡、父キングマン)が、絶好調クリストフ・ルメール(41)を背に皐月賞切符ゲットを狙う。

 西からは3戦無敗で昨年のホープフルSを制したダノンザキッドが参戦。迎え撃つ東の大将格はこちらも2戦2勝と無傷のシュネルマイスター。数々のG1馬を輩出した手塚師が「重賞級」と称する期待馬。初対戦となる昨年の最優秀2歳牡馬との対決は、今春の3歳牡馬クラシック戦線を占う一戦になりそうだ。

 異なる勝ち方で連勝したのが、シュネルマイスターの凄さを物語っている。札幌での新馬戦は3角から捲り気味に進出、直線では大外を伸びて他馬をねじ伏せる力強い勝ちっぷり。続く昨年12月のひいらぎ賞では、馬群の中でじっと我慢。4角で前が開くと一気に加速。中山の急坂をものともせず突き抜けた。前走で初めてコンビを組んだルメールは「能力があります。乗りやすいし、最後はいい瞬発力。来年が楽しみ」と手放しで褒めた。

 2カ月半ぶりの実戦になるが、24日の1週前追いでは好仕上がりぶりをアピール。嶋田を背にWコースでベストマジック(5歳1勝クラス)と併せ馬。6馬身追走から、ゴール前では鋭く伸びて3馬身先着。5F68秒0~1F12秒6。手塚師は「今日は時計の掛かる馬場だったけど、最後の1Fの伸びは良かったね。体が大きくなって少し太く見えるけど問題ない。急坂は得意だし、どのくらいやれるか楽しみ」と笑顔を見せた。

 父は欧州のマイルG1・4勝のキングマン。それだけに距離延長は不安材料ではあるが、母がドイツオークス(芝2200メートル)を制したセリエンホルデだけに心配なさそう。馬名はドイツ語で「スピードの名人」の意。父譲りのスピードを武器にダノンザキッド撃ちを狙っている。

 ≪英国産父キングマン 愛、英、仏3カ国でマイルG1V≫シュネルマイスターの父キングマンは英国産。3歳時の14年に愛、英、仏の3カ国でマイルG1を4連勝。同年の欧州年度代表馬に選出された。通算8戦7勝で15年から種牡馬入り。日本では産駒9頭がデビューし、シュネルを含めた4頭で7勝(全て芝1600メートル以下)をマークしている。同産駒はチューリップ賞にもエリザベスタワーが出走予定。また、シュネルは日本では珍しいドイツ産馬で、JRA重賞Vとなれば招待馬として95年ジャパンCを制したランド以来、26年ぶりとなる。

 ▽弥生賞ディープインパクト記念 「弥生賞」の名称で1964年に創設。当初は中山芝1600メートルで行われていたが、84年中山芝2000メートルに変更。82~90年までは5着まで皐月賞への優先出走権が与えられていたが、91年から3着までに改められた。20年に前年に死んだディープインパクトの功績をたたえ改称。主な勝ち馬はミスターシービー、シンボリルドルフ、ディープインパクトの3頭の3冠馬。他にもスペシャルウィーク、ヴィクトワールピサ、マカヒキなどG1馬を出している。

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