【川崎記念】カジノフォンテン、10年ぶり地方馬V!3馬身差の圧勝

[ 2021年1月28日 05:30 ]

川崎記念を圧勝したカジノフォンテン(川崎競馬提供)
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 21年南関東最初の交流G1「第70回川崎記念」が27日、川崎競馬場で行われた。4番人気のカジノフォンテンが逃げ切り優勝、初のG1タイトルを手にした。地方馬の勝利は11年フリオーソ以来10年ぶりの快挙となった。

 残り10メートル、馬上から右後ろを振り返った張田。もう間違いない。勝利を確信してゴールに飛び込むと右手人さし指を突き上げて雄叫びを上げた。前走の東京大賞典で激しい叩き合いの末首差2着に敗れた時は「俺の根性が足りなかった」と絞り出すように声を出していただけに、その悔しさを見事昇華したアクションだった。

 「いつも逃げようと思って乗っている」(張田)と言うように、この日は1番枠を生かしてハナを主張。1周目の直線で絶妙なスローペースに落とすとコーナーを周回するたびにうまく息を入れてリズムをつくった。4コーナーでも抜群の手応え。セーフィティーリードを奪っていたものの「余裕はなく、いっぱいいっぱいだった」と張田はG1のプレッシャーを振り返った。馬場を味方につけたにしても終わってみれば3馬身差の圧勝劇。地方からのニューヒーロー誕生の瞬間だった。

 「まだ成長しているし、どこまで行けるか大きいレースに挑戦したい」と先を見据えた張田。それに応えるように山下師も「直行か間にレースを挟むかは分からないが、次の目標はかしわ記念(5月5日)」と2つ目のG1獲りへ照準を定めていた。 

 ◆カジノフォンテン 父カジノドライヴ 母ジーナフォンテン(母の父ベストタイアップ)牡5歳 船橋・山下貴之厩舎 馬主・吉橋興生氏 生産者・北海道登別市の登別上水牧場 戦績19戦10勝 総獲得賞金1億5585万円 重賞は20年勝島王冠以来3勝目。

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2021年1月28日のニュース