【日本ダービー】キングリー調和 戸崎と呼吸バッチリ闘志全開

[ 2019年5月23日 05:30 ]

併せで追い切るダノンキングリー(左手前) (撮影・西川祐介)
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 皐月賞3着からの逆転を狙うダノンキングリー。黒光りする馬体を誇示しながら戸崎を背にポリトラックコースに入った。シェーナ(4歳1000万)を2馬身追走。気合が乗り、目に闘志がにじむ。だが、あり余るスピードをためるように戸崎は手綱を詰め、僚馬との距離を保った。馬なりで外から並び、併入。Wコースで6F79秒8の猛時計を出した1週前とは対照的。5F69秒6~1F12秒8は近2戦(共同通信杯66秒3、皐月賞64秒5)と比べても、かなりゆったりした調整だった。

 「折り合いに一番気をつけて追い切った。ジョッキーも感触をつかんでくれた。実戦でも、この追い切りを頭に入れてやってくれると思う」。人馬の呼吸が重なる姿を見届けた萩原師は、満足げに追い切りの意図を解説した。未知の2400メートル。あうんの呼吸で緩急をつける必要がある。09年ロジユニヴァースでダービーを制したトレーナーは大一番での“肝”を人馬に叩き込んだ。戸崎も「手応えを見て道中のハミの取り方、折り合いを確認した。距離がベストかは少し疑問も我慢が利くので対応できる。東京は2戦2勝。イメージはできている」。指揮官の意図は全てくみ取った。

 師にとってロジユニヴァースから10年ぶり(4回目)の舞台。偉大な先輩も4戦無敗で臨んだ皐月賞で初めて敗れた(14着)がダービーで逆転した。「戸崎騎手を全面的に信頼する。前走の逆転ができると思ってやっている。熱い戦いを見ることができると思う」。ダービーの勝ち方を知る男。逆転Vへ自信をのぞかせた。

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2019年5月23日のニュース