【きさらぎ賞】チェイサー 待望初重賞V!ダイヤも登ったエースへの“登竜門”クリア

[ 2019年2月4日 05:30 ]

<きさらぎ賞>直線で差しきり、重賞初制覇のダノンチェイサー(左)(撮影・平嶋 理子)
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 レース30分前から降りだした雨も(良馬場)ダノンチェイサーには無関係だった。17年セレクトセール1歳セッションで3番目に高い2億7000万円(税込み)のディープインパクト産駒。川田は責任を果たして安どの笑みだ。「これだけの金額でセリで取引された馬。まずは1つ、タイトルを獲れて良かった」 レース結果

 戦前は折り合いが鍵とされたが心配無用だった。逃げたランスオブプラーナから3馬身ほど離れた2番手。前に壁がなくても我慢が利いた。何より川田が計算し尽くしたポジションだった。「前を捉えられる距離を残しつつ、後ろに捕まらないように意識して組み立てた。よく辛抱してくれたし想像以上にいい走りだった。(1800メートルよりも)長い距離で大変なのは間違いないが、それに関しては厩舎の判断ですね」

 池江師は東京競馬場でレースを見届けた。史上最多となるきさらぎ賞4勝目。「(定年まで)20年あるから、あと6回くらい勝ちたいね」と笑わせた。いや、ジョークとも言い切れない。何しろここ8年で4勝。オルフェーヴルもサトノダイヤモンドもこのレースを使った。同厩舎にとって最強登竜門だ。ダノンチェイサーも16年優勝馬サトノダイヤモンドと同じ道を歩み始めた。

 14年連続JRA重賞勝ちも決めた指揮官はクラシック参戦に力強くゴーサインだ。「川田君がうまくなだめながら乗ってくれた。折り合えれば、しっかりとした脚を使える。皐月賞(4月14日、中山)からダービー(5月26日、東京)に向かいたい。今後はリフレッシュした上で皐月賞直行となるかもしれない」

 デビュー5戦目での重賞初制覇。ただ、獲得賞金は取引価格の約5分の1に過ぎない。狙うは名門厩舎のエースの座。本当の戦いはここからだ。

 ◆ダノンチェイサー 父ディープインパクト 母サミター(母の父ロックオブジブラルタル)牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・ダノックス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績5戦3勝 総獲得賞金5871万2000円。

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2019年2月4日のニュース