津村、次は中山 金杯でサージュと誕生日飾る

[ 2019年1月4日 05:30 ]

津村明秀騎手(撮影・郡司 修)
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 【競馬人生劇場・平松さとし】今年でデビュー16年目。間もなくに迫った誕生日が来ると33歳になるのが津村明秀騎手だ。

 昨年は52勝を挙げ関東リーディング9位となったが、デビュー当初には次のような苦い思い出があった。

 競馬学校時代の模擬レースでは2戦2勝。成績が最も優秀な生徒に与えられるアイルランド大使特別賞を受賞し、騎手デビューを果たした2004年。3週目に初勝利を挙げた直後のレースでのことだった。500万条件で騎乗したのはマイティーキング。他の騎手で未勝利戦を連続2着していた馬だった。既に未勝利戦がなくなっていたため格上挑戦してきた同馬だったが、新人騎手は御し切れずゲート内で前扉をくぐり、除外。結局これを最後に同馬は現役生活に幕を下ろすことになった。

 「たくさんの人の思いを乗せて、やっと出走できたことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました」

 当時、自身も指を骨折し、じん帯も損傷したが心に負った傷はもっと痛かった。

 「初勝利を挙げたことで浮かれていなかったか。自戒しました」

 そんな津村騎手にドラマが待っていたのは09年だった。例年1月5日に行われる金杯が、この年の中山金杯は4日に変更。関東所属の津村騎手はガックリと肩を落とした。

 「1月5日は僕の誕生日だから、金杯が最も勝ちたいレースだったんです」

 ところが、この年は誕生日での開催ではなくなった…と思いきや、奇跡が起きる。日程が変更になったのは中山だけ。京都金杯は例年通り5日に開催され、津村騎手はこの年に限って京都の方に騎乗。初の重賞制覇をもたらしてくれたタマモサポートに騎乗すると、見事に誕生日Vを決めたのだ。

 5日。今年の誕生日にはマイネルサージュで中山金杯に騎乗する予定でいる。果たしてどんなドラマが待っているだろう。

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2019年1月4日のニュース